2011年10月5日水曜日

蔡英文訪日終了前、記者会見で成果を説明 10-05


蔡英文総統候補は5日、日本訪問を終えて台湾に戻る前に記者会見を開き、成果について語った。
今回の日本訪問では民進党の自信、能力、決意について説明し、来年政権奪回後は台湾海峡の平和と安定の維持に努力し、さらに台・中両国の利益を創造、発展させたい。
4日の講演で述べた「両岸の平和と発展という共通の言語」という点について「日米も台湾海峡の平和と安定を望んでおり、両国は両岸情勢を十分に把握している。そして平和と安定のための両岸対話をバックアップしている」と説明。
「台湾コンセンサス」について、民進党の前の政権時代には国内の政党とコンセンサスがなかった点について聞かれ、「台湾では十数年にわたって民主的手続きと両岸問題について議論が展開された結果、徐々にコンセンサスが達成されつつある。確かに10年前にはまだ心の準備ができていなかったが、今の台湾人の多くは『社会対立を避けて、台湾として団結して中国に対処するためにもコンセンサスが必要』という認識が進んでいる」と説明。
また「これまでは国内では違いばかり強調されたが、みんな同じ台湾に住み、土地への愛を持っていて、文化や生活スタイルは共通している点を忘れがちだったが、共通点に着目して対話していくべきだ。必ずしも立法という形式をとる必要はなく、市民参加という過程が重要だ」とした。
日本の政界関係者との懇談について「日本側は台湾からの義捐金が世界一であることをみんな知っていて、感謝を述べ、親近感が深まったとしていた。台湾としても日本の特別な絆にある隣国であり、台湾人はみな日本に親近感をもっている。これを基盤にして台湾と日本がもっと協力を進め、アジアの将来と戦略的協力のために貢献しうると考える」とした。また日本と共通する社会問題も多く、たとえば高齢化、原発安全性、若者の雇用などについても議論した。
日米安保体制と尖閣問題について「日米安保はこの地域の平和と安定に寄与している。引き続きこの地域の平和と安定に関心を持ち、関係国も関心を持つべきだ。尖閣諸島については、海底資源の共同利用や漁業権問題などで共通の利益を見出して、対立点を克服すべきだ」と主張した。
辛亥革命百周年について「孫文の辛亥革命は東アジア史にとって意義があることは事実であり、その点から議論や研究をすることは可能だ。しかしそのために台湾と中国の主権が別であることが曖昧にされるべきではない」として中国側がもくろむ共同記念行事を牽制した。
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