2013年1月15日火曜日

台湾の民主主義の発展に対する関心に感謝   蘇貞昌主席 アメリカ リーサ・マーカウスキー上院議員と会見



民進党の蘇貞昌主席は15日、中央党本部でアメリカのリーサ・マーカウスキー上院議員(エネルギー天然資源委員会共和党首席)と会見した。双方の会談は約1時間に及び、台湾の政治の現況や、地域の平和、陳水扁前総統の「保外就医」(医療のための保釈)などの重要なテーマについて話し合われた。

蘇主席はかつて行政院長だった時に、マーカウスキー議員と父親の前アラスカ州知事を接待したことがあり、過去には陳水扁前総統がアラスカを訪問した際、マーカウスキー議員と交流したことがある。蘇主席は、マーカウスキー氏と父親に対し、長い間の台湾への支持に感謝を表明した。

台湾の国内状況に話が及んだ際、蘇主席は、台湾は過去1年経済の状況が悪く、人々の生活は苦しく、2日前に20万人が政府に対する抗議のデモを行い、現在台湾人は政府に不満を持っており、大変懸念していると述べた。民進党の要求は、財団によるメディアの売買を否決させ、満足度が10%以下の内閣を総入れ替えし、労働者の退職金と保険制度を改革することだ、と述べ、これだけ多くの民衆が立ち上がったことで、こうした訴えが達成されることを希望している、と述べた。マーカウスキー議員が「馬総統はこれに対しどのような反応を行ったか」と尋ねたのに対し、蘇貞昌主席は、「馬総統は自分は既にもうやっている、といったが、これまでのところ具体的な返事なく、遺憾に思っている」、と答えた。

会談の中で、武器購入の議題に触れ、蘇主席は、近年台湾は国防武器準備の面が弱くなってきている。武器購入も全面的な取り組みがない。その一方で、台湾にとって最も脅威である中国は軍備を増強させてきており、心配している。民進党は、台湾が自己防衛能力を強化することを支持しており、政府は台湾が武器を新しくするか先進の武器を購入するかについて先ず提案しなくてはいけないが、馬政府のやり方は中国に遅れをとり、かつ空白期間がある。これは台湾の自己防衛に不利なことである。馬政府が、国防予算と武器購入に積極的でしっかりとした計画を持つことを希望している、と述べた。

このほかに、馬総統が陳前総統の医療仮釈放はやってはいけないと考えていることについて、蘇主席は、たとえ陳前総統が有罪であっても、台湾の法律に照らし合わせて、前総統の現在の状況は医療仮釈放されてよいはずだ、しかし馬総統はそれをずっと拒否している。医療人権の観点から見ると、正しくないことで遺憾に思っている、と述べた。マーカウスキー議員は、国際社会は台湾の人権の問題については十分注目していると指摘した。
蘇主席はまた、馬総統の周辺地域の問題処理に懸念を表明した。尖閣諸島の問題では、中国の旗を振り回す活動家の尖閣諸島上陸に公務船を派遣し、この地域の衝突の危険性を高め、南シナ海の問題では、この数十年来初めて、太平島で実弾演習を行って周辺国家の抗議を引き起こした。これは民進党の執政時にはなかったことである。主席は、中国は尖閣諸島へ飛行機や海洋監視船を送っており、馬政府は中国と同じ立場に立ち衝突の危険を高め、日米安保条約に挑戦している。馬政府により両岸関係は穏やかになったかのようにみえるが、長い目で見て間違った立場をとっており、人々の憂いとなっている、と述べた。

蘇主席は、民進党は国民党と違って、台湾の自由、民主と繁栄を堅持し、人権の尊重と地域の安定を堅持している。現在馬政府のもとでこれらのことが後退し、人々の懸念となっており、これが113日に20万人もの民衆が抗議のデモを行った原因である。マーカウスキー議員に、引き続き台湾に関心を持っていただき、台湾が正しい方向に進み、自由と人権を保障し、地域の安定と平和を維持することを支持して欲しいと述べた。

そのほかに、蘇主席はアメリカとの関係強化について 民進党が特別にアメリカに駐米代表処を設置した件を伝え、よろしくご教示いただきたいと述べた。主席は、今年の5月に順調に代表処が開設されれば、自らアメリカに赴き、開所の除幕式を行うとし、その際には上院議会を訪問し、マーカウスキー議員にお会いしたいと述べた。

マーカウスキー議員は、アメリカ在台台北事務所の高官とともに訪れ、民進党では政策会執行長で駐米代表の吳釗燮が主席と同席をした。

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