2013年11月9日土曜日

世界のステージに立つ:蘇主席がアジア・リベラル民主評議会で英語スピーチ


 民進党の蘇貞昌主席は9日、フィリピンマニラで開催されたアジア・リベラル民主評議会(Council of Asian Liberals and Democrats, CALD)20周年大会に参加した。同時にこれはアジア・リベラル民主評議会と欧州議会自由民主同盟の2年に一度開催される大会でもあり、蘇主席は今回英語でスピーチを行った。内容は以下の通りである。
 

サム・ランシー氏、ワトソン氏、ヴァンバーレン氏、来賓の皆様、アジア・リベラル民主評議会の会員の皆様こんにちは。

今日は皆様と一緒に、アジア・リベラル民主評議会創立20周年をお祝いすることが出来、大変嬉しく思っています。アジア・リベラル民主評議会は、20年前、台湾で設立されました。1993年、当時私は民進党の秘書長を務めており、この会の設立を非常に誇りに思っています。 皆さんがよくお分かりのように、台湾の民主化が始まったとき、民進党とアジア・リベラル民主評議会は既に太いつながりを持っていました。私は、民進党とアジア・リベラル民主評議会の関係が益々深くなっていることを嬉しく思っています。

アジア・リベラル民主評議会と台湾民主 

民進党は今年で結党27周年を迎えました。1986年、台湾がまだ戒厳令の時代、私と17名のメンバーは台湾で初めての民主政党を成立させ、台湾の民主化を推し進めました。これは政治迫害を終わらせる唯一の道でありました。 

私たちは奮闘努力して国民党政権下の一等独裁に対抗し、国会と総統の直接選挙実施の推進に成功しました。そして2000年についに政権交代を果たしたのです。私たちとフィリピン、韓国は東アジアでともに第三の民主化の波を引き起こしたのです。 

私たちとアジア・リベラル民主評議会のメンバーは密接に協力しあいながらこの地域の民主、人権、自由を促進してきました。現在、アジア・リベラル民主評議会がアジアにおいて重要な政党聯盟となったことを嬉しく思います。過去を振り返ると、私たちが最初にネットワークを作り上げた時、後どれぐらい歩いていけばよいのか予測できませんでした。しかしながら、私たちは既に長い道のりを歩んで来ました。これを私たちは誇りに思うべきでしょう。 

グローバル化の影響に対応する
 

過去20年来、私たちの中で政権を執った政党がありましたが、新しいヨーロッパの民主国家と同様に、現在アジアの自由民主国家の幾つかは、民主の後退に直面しています。例を挙げれば、数年前、台湾人が前政権に政権を譲り渡したことなどです。今、古い体制が蘇っています。 

しかし、私たちのこの地域における民主の決心は、失敗があっても挫折するべきではありません。現在必要なことは、原因をはっきりさせ、克服と挑戦を行うことです。この点から、私たちが直面している基本的な問題は、例えば強力な民主制度を打ちたてたり、グローバル化などの新しい要素に対応したりすることと言えるでしょう。後者は民主と直接関係していなくても、確実に民主の過程に影響を及ぼすものであります。

グローバル化は、1990年代後半から始まり、チャンスとリスクをもたらしました。社会の階層を変貌させました。これらの挑戦はスピードが速く、人々は長期間の改革に対して気長に待てなくなりました。多くの人々が古き良き時代に戻りたいと思い、過去の政権を支持し、安全な経済環境を手に入れようと思っています。幾つかの国においては、例えば我々台湾のように、民主的な形式は残っていても、民主の本質が欠けてしまっているのです。 

グローバル化に関する問題は、より多くの地域との国際的な協力が必要です。私たちは単独でこれらの問題を解決することはできません。団結が必要なのです。協力し合って、我々は民主を国内、地域、全世界において強化していかねばなりません。我々は共同の目標に向かって、良い執政経験を分かち合い、一層の責任に耐えていかねばならないのです。
 

若い民主国家は互いに対抗するべきではありません。逆に、一緒に努力して反民主的な勢力に対抗しなければならないのです。我々は互いに、一部の人たちが過去の誘惑に負けそうになるのを阻止しなければいけません。我々は過去の政権が新しいやり方でやろうとすることをよく分かっています。:美しい経済ビジョンを描き、そうして人々の基本的な権利を奪い、最後には実った成果を少数の人たちだけが手にするということを。

注目すべきサクセス・ストーリー

しかし、我々はいつまでも失敗や挫折によって落ち込んではいられません。サクセスストーリーは絶え間なく起こっているのです。ミャンマーで政治転換が起こったことは喜ばしいことです。これはミャンマーの人たちが国際社会の支持の下で努力をした結果です。また、私が注目しているのは、フィリピン自由党のリーダーが、政治改革によって良好な統治をしようと決心したことです。
 

民進党は、現在国民の民意調査において国民党政権よりも大きな支持を得ています。民進党執政の県、市はどこも他の都市よりも良好な自治が行われています。我々は、来年の選挙で多くの支持が得られることを信じています。民進党は既により多くの責任を担う準備ができています。 

現在の新しい挑戦

我々の目の前には幾つかの新しい挑戦があります。過度の開発、汚染、生態破壊、気候変動が引き起こす天災などです。我々は、成長率を唯一の重要な数字と考えるのではなく、永続的な発展こそが最も考えなければいけないことと戒めるべきでしょう。この点については、ヨーロッパの仲間の経験が私たちの進む発展への道を照らしてくれることでしょう。我々は民間組織を活性化させる政策をとり、また、中小企業に対しより良い環境を作り出さなければなりません。私は、我々が常にアジア リベラル・民主評議会の目標を思い出し、私たちの行いは人々の支持を得るのに十分なことをしているかどうか、と自分自身に問いかける必要があると考えています。 

民主同盟の強化

今年の初め、私は東京を訪問し、アジアの民主国家の間で、我々の価値と共同利益を守るため、一つの民主同盟を成立させないかと提言しました。民進党は外交で平和的に東シナ海、南シナ海の問題を解決することを主張しています。台湾はこの地域において、平和を推進する地域リーダーになれるのです。地域の民主国家は共に努力して、我々の普遍的な価値の信念に基づき、一緒に地域の戦略的変化がもたらした挑戦を克服していこうではありませんか。
ここで、6月にワシントンを訪問した際話したことを再度お伝えしたいと思います。それは、責任、和解、リバランス、ということです。民進党は台湾の未来に責任を果たし、対話を通じて和解を進め、それを両岸関係正常化の方法としていきます。アジア太平洋の民主国家の間、で責任あるパートナーとなりたいと望んでいます。 

結論

最後に、親愛なるアジア・リベラル民主評議会の皆さん、私たちは既にアジアにおける自由民主の政党の間で確固とした民主同盟の基礎を築いてきました。我々は共にしっかりと立ち、与党であれ野党であれ、民主の脅威に対抗し、この地域と世界の他の地域が、我々の核心的価値である自由と民主を促進することに力を尽くしていきましょう。 

民進党はアジアリベラル民主評議会と国際自由聯盟による国際的なネットワークに恩恵を受けており、我々の国際的な活動空間が限られている中で、それはわが国にとって非常に重要なものとなっています。これまで我々のとってきた行動に対して支持をしてくださった事に、改めて感謝を申し上げます。

アジアリベラル民主評議会の次の20年を楽しみにしています。

ありがとうございました。

 

 

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