2014年10月3日金曜日

馮光遠入獄、黃帝穎:司法が言論の自由を踏み躙った


作家の馮光遠が文化建設委員会前主任委員(大臣)の盛治仁を「公務員のくず」と批判したことについて、高等裁判所は馮光遠に20日間の拘束の判決を出した。馮光遠が3日午前、「誇りを持って入獄」したことについて、民進党スポークスマンの黃帝穎は、知識人が政治家を批判して入獄するなどということは、この21世紀の民主国家であり得ない事である。台湾の司法がまだ「移行期の正義」に至っておらず、体制内にはまだ多くのとんでもない裁判官がいることが明らかで、馮光遠の入獄は、台湾の民主化後、司法が恣意的に「言由の自由」を蹂躙したことの象徴となった、と述べた。

黄スポークスマンは、馬政府は建国百年の国慶晩餐会「夢見る人」のミュージカルにたった二晩で、2.3億元のお金を使った。この案件は汚職ではないかと、台北の検察が調査中である。人民がこのミュージカルの件を批判することは、憲法言論の自由が保障されるべきことである。大法官解釈第509号に「言論の自由」の保障が述べられているが、国家は政治的言論を最大限に保護するべきであるし、通例や実務判決では、誰でも批判できることについて「例え言葉が悪くても」言論自由の保証の範疇にあり、刑法ですぐに逮捕することができない、としている。しかし高等法院の裁判官が馮光遠の批評に刑を下したというのは、民主が大きく後退したといえることであろう。

ミュージカルの案件は人々から批判され、監察院はこの件で文化部を正し、直接「利益相反の回避をしなかった」と指摘した。馮光遠が文化建設省主任委員の盛治仁を「犬豚の糞尿」、「公務員のくず」などの言葉で罵ったことを、明らかに公共利益に関係することだとしたが、誰でも批判できることは憲法の言論の自由の保障を受けるべきなのに、高等法院はこの皮肉の「犬豚の糞尿」の部分を無罪にし、「公務員のくず」と批判した部分を、公共侮辱罪と認定し、20日間の拘留判決を出したのである。


黃帝穎スポークスマンは、馮光遠はミュージカルの政府担当役人である盛治仁を「犬豚の糞尿」、「公務員のくず」と言い、たとえこれが辛辣な言葉であったとしても、このような政治的な言論は、世界の民主国家においては保障と我慢の範囲内である。裁判官が「公務員のくず」という一言を以って公然侮辱罪にあたるとしたことは、裁判のスタンダードに自己矛盾を引き起こすことになっている。盛治仁を犬の尿と罵るのはよくて、くずと罵るのは有罪である。「犬豚の糞尿」は「公務員のくず」より高尚なのか?このような司法の品質でどのように人々の信任を得るというのか?これらの問題は、司法の「移行期の正義」が台湾の民主主義にとって非常に重要であることを物語っているのである。

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