2015年1月20日火曜日

防疫は闘いである:蔡英文:中央と地方が協力し、流行を迅速に抑えていく


鶏インフルエンザの流行が広がっているため、民主進歩党の蔡英文主席は20日午前、前行政院農業委員会主任の李金龍、蘇嘉全及び台湾大学公共衛生学院の詹長權教授とともに「防疫は闘いである。心をひとつに力をあわせよう」記者会見を行った。会の中で蔡主席は政府に対し、鶏インフルエンザ流行の詳細情報を公開し、中南部防疫検査センターを設置し、現在の動物防疫システムを検討し、同時に補償補填や各地の鶏肉の供給調達の計画を立てること、流行による養鶏業者や食品市場の衝撃を少なくすること、並びに各県市で殺処分を行い、化製処理及び全面的な消毒等に協力すること、を呼びかけた。蔡主席は、鶏インフルエンザの流行は既に国家の安全の脅威となっており、政府は意を決して、国家安全の規則に慎重に対応する必要がある。民進党政権の県市政府は全力で協力する。素早い対応で流行を抑え、人々が安心して年を越せるようにしてほしい、と希望を述べた。

農業委員会前主任の李金龍は、「今回の鶏インフルエンザの流行はこれまでで最も深刻なものだ」と述べ、中南部の農家の友人に今回の流行が発生した時間を聞いてみると、去年の1112月には既にアヒルや鴨の異常死の状況がおき始めていた、という。そして、今回最初の流行が始まったときに、担当機関はそれを軽く見て、確実な流行監測や養殖場を囲い込む等の防疫対策をとらなかったのではないか、との考えを述べた。

この他、農業委員会の陳保基主任委員が先日、今回の流行の爆発は2003年のH5N2のウィルスが根絶されていなかったためだ、と言ったことについて、李金龍はこれに反論した。2003年の鶏インフルエンザが発生したとき、李金龍は農業委員会の主任委員を務め、全面的な流行防止を指揮してきた。「当時我々は、ウィルスは低病原性のものだが、関係者と話し合った結果、殺処分し、殺処分後は清潔にし、消毒し、同時に発生した養鶏場や、周囲3キロの養鶏場でも監測をおこなっていた。よって、陳保基主任委員が現在言っているような、当時の残ったウィルスなどというのは、科学的に根拠のない言い方である、と述べた。

詹長權教授は、現在の流行状況を見ると、比較的有効な方法は全て殺処分することだ。しかし政府がすぐに行動をとらなかったせいで、ベストタイミングが既に失われてしまった。次の非常に重要な防疫戦線は鶏と人間である。鶏は非常に数が多く、防疫戦線は更に広い。詹長權教授は、防疫の重点は養鶏場の土地、出入りする人、機具、及び物資等の移動を厳格に管理することであるが、政府は明らかにこのような行動をとっておらず、多くの漏れを生じさせることになっている、との考えを示した。詹長權教授は、近いうちに幾つか寒波が襲来したとき、寒くなればなるほど流行は深刻になる。今週金曜日に寒波が来るときには、政府はしっかりと対応しなければならない、と述べた。

蘇嘉全前主任委員は、今回の鶏インフルエンザの流行を知ったのは、去年1230日の養鴨組合が発表した卵の生産低下というニュースだったが、詹長權教授は去年10月の早い段階で、養鶏場で次々に問題が起きると話していた。しかし去年の1011月は丁度選挙を迎えるときだったので、この関連した情報が社会に知らされず、防疫の先手を打つチャンスをなくしてしまった、と述べた。   


農業委員会が今回の鶏インフルエンザを2003年の鶏インフルエンザの鶏の殺処分を完全に行っていなかったせいだとし、養鶏業者の警戒心が足りなく、地方の調査不足と渡り鳥の問題だなどとしたことについて、蘇嘉全は、現在流行が既に発生しているときに、時間を浪費して責任を養鶏業者や地方政府、渡り鳥のせいだと押し付けるのは何の意義もない。最も重要なことは、中央政府は早く責任を負い、関連する作業を進め、十分な予算を編成して防疫の前線にある地方政府に与えるべきである。徹底的な解決を図り、農民の補償と春節期間の肉製品の供給などを含め、流行が更にひどくなって経済に影響を与えるのを防がなければならない、と述べた。

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