2015年3月14日土曜日

世界台湾人大会出席 蔡英文:将来は人々の手中にある。憲政改革を進め、民主主義を深化させる


民主進歩党の蔡英文主席は14日午前、「世界台湾人大会及び国内外台湾国是会議」に招かれ、台湾語で挨拶を行った。挨拶全文は以下のとおり。

程韻如総会長、樹民総召集人、黄主席、姚院長、ご来賓の皆様、おはようございます。

今日は皆さんとここに集まり、台湾の将来に係る重要な事案について一緒に話し合うことができ大変嬉しく思います。私は毎年世界台湾人大会の総会に出席していますが、毎回多くの国内外の台湾の同郷の皆さんが、遠路はるばる参加をし、多くの意見を出しあっている姿を見ると、皆さんの台湾への大きな愛と、台湾の民主主義と自由を支持する情熱を感じ取ることが出来ます。台湾はここ数年来国民党政権のもとで失望が続いている状況ではありますが、皆さんの頑張りと努力があって、台湾人の民主自由への意思は、ますます深化し堅強なものになっています。これは台湾の最も重要な資産であるとともに、我々が共同で守っていかなければならない価値と生活スタイルです。

月曜日の夜、私は史明さんの記録映画「革命進行式」を見に行きました。この映画は史明さんを主役として作られたもので、史明さんが台湾のために奮闘した人生を伝えるためのものです。私は見終わって大変感動し、多くの人たちも涙を流していました。台湾に今日の民主主義があるのは、我々の多くの先輩たちやここにいる皆さんが困難な道を進んできたからです。私たちは台湾の民主主義はまだ、引き続き皆で努力しなければいけないことを知っています。なぜなら、台湾の民主主義の発展の歴史は非常に短く、今日まで20数年しかたっていないからです。よって、時に私たちは様々な力の影響と干渉を受けて、私たちの内部には異なった声や意見が出てきます。これは台湾の内部の意見と対立にとどまらず、台湾の民主主義の歩みを阻害し、民主主義の後退という事態にもなっています。

現在の政権政党、国民党は、立法院で過半数の議席があり、完全に政権を掌握している政党です。しかし、この数年来、常に国民と対立する立場に立ってきました。彼らは年金改革、第四原発問題、両岸協議協商や締結において、どれも国民の声を聞こうとせず、人々の要求に関心を持たなかったのです。

私達は去年3月のひまわり学生運動で、多くの若者たちがデモに繰り出し、台湾の前途と社会の公平正義に関心を持ち、政府の無能と無責任な政府に抗議しました。これほど多くの若者が台湾の政治や公のことに積極的に参加しているのは、過去と異なる点であり、それを若者たちが行動でもって証明したのです。彼らは台湾の将来の希望です。そして去年の年末の選挙の結果、私達は国民党が負けたのを目の当たりにし、私たちに、一つの政党や政治の人物が、もし民意に背いたり民主主義を後退させるようなことをしたときには、人々は一票でもって警告するということを知らしめました。

私は、台湾の将来は人々の手中にあるものと信じています。人々の期待は民主主義への参加です。それをいっそうオープンで、深いものにしていくことです。人々が期待する政府は、具体的対策を出し、現在の様々な社会問題を解決することです。人々が期待する国家のリーダーは、国の将来の方向が何であるかをはっきりと説明できる人です。人々の期待に応えること、それは現在から台湾の新しい政治文化を作ることです。「新しい政治」はつまり透明で、清廉で人々の参加のある政治です。ここに、私は皆さんにお約束します。民進党がもし来年再度政権に復帰するようなことになれば、私達は新しい政治行動でもって、人々の期待に応え、清廉かつ効率の良い、能力があり責任を負う、人々が信頼できる政府になります。

同時に、私達は新しい政治の価値と目標で、民進党の両岸政策を進めます。私が主張する「3つの有利」、「3つの堅持」で強調することは、私達は両岸とこの地域の平和と安定を維持するのみならず、台湾の民主主義と自由を発展させるということです。最も重要なことは、私達は台湾の主権と民主主義を守るということで、それらに傷をつけることを決して許しません。

台湾の民主主義は20数年しか経っていませんが、民主主義は台湾人にとって既になくてはならないものです。民主主義は、台湾が世界とつながる共同の価値と理念です。そして、民主主義は私たちを守る最良のしくみであり、民主的な方法で争いごとを解決し、互いに討論し、コンセンサスを生み、ともに外からの脅威に立ち向かうことです。これこそが民主主義の力です。

台湾の民主主義をより良いもので、健全なものにさせ、それをもって憲法の修正問題を解決していきます。なぜなら今の憲法は現在の需要と合致しないため、政治問題が生じてしまっており、憲政の改革は必ず進めなければならないのです。これまでの間、民進党は多くの団体と討論を進め、憲政改革に既に基本的なコンセンサスを持ってきました。例えば投票年齢を下げることです。これは現在社会のコンセンサスとなっています。私たちは国会改革を進め、選挙における一票一票に同じ価値を持たせます。これは国会改革中、最も重要な要求です。この国会改革の考え方は、全ての票が同じ価値を持っているということを主軸とした国会改革の計画です。私たちは、政党の議席に民意の代表性を持たせ、社会のより多くの多元的な意見が立法院で聞こえることを望んでいます。


台湾同郷の皆様、将来私たちはやらなければならないことがまだ沢山あります。皆様に引き続き、台湾を支持し、民進党を支持していただき、来年民進党が再度政権に復帰できる機会を与えて下さい。私たちと一緒に改革を進め、台湾を変え、台湾を前進させていきましょう。

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