2015年9月30日水曜日

蔡英文住宅不動産政策発表 挨拶全文


民主進歩党主席で総統候補者の蔡英文は30日、「積極的に台湾の改革を進める」住宅不動産政策発表記者会見に出席した。会議では土地と住宅政策チーム召集人の花敬群副教授が「居住政策」、「住宅市場への監督政策」及び「住宅市場産業政策」の三大住宅・不動産政策を報告し、社会住宅推進聯盟召集人の彭揚凱、台北副市長林欽榮、鄭文燦桃園市長、林佳龍台中市長、林右昌基隆市長、林智堅新竹市長などの首長代表が順番に住宅政策の考え方と理念を発表した。

蔡英文の挨拶全文は以下の通り:

各県市長、学者、専門家の皆さん、メディアの皆さん、こんにちは。
先ほどの花敬群教授の報告や住宅政策の動画には、多くの人たちの考え方が代弁されていたと思います。毎日一生懸命働いて稼いでいるのに、家を買う勇気もない。高い不動産、高い空家率、少ない給与-これは台湾社会が長い間苦しんできたことであります。この困難は、突破できないのではありません。対処していく具体的な行動があるかないか、ということなのです。

今日、私たちは三つの政策を出しました。「居住政策」、「住宅市場への監督政策」そして「住宅市場産業政策」です。現在の制度上の困難を打破し、全般的に住宅市場を健全な発展へと導いていくということです。政策の内容は、今花敬群教授が既に説明をしましたが、再度強調する必要があると思っています。我々の目標は、人々の暮らしのニーズに合った住宅市場政策を作ることであり、国内のニーズにあった不動産産業体系を効果的に発展させていくことです。なぜ私たちは、積極的に住宅市場問題を解決しなければいけないのでしょうか。なぜなら、これは不動産の売買や高い住宅価格の問題に留まらず、政府が人々の居住の権利を重視し保障するということを意味するからです。

私は、どの人も自分で負担することの出きる品質が保証された家を見つけ出し、安心して暮らし、仕事に打ち込むことができ、家の人の面倒を見ることが出来ること、これは政府の最も重要な責任だと考えています。特に、家を買えない家庭は、居住の弱者です。政府はもっと優先的に彼らを助けていかなければなりません。よって、国家の「住宅市場政策」は、「不動産政策」にとどまるだけではありません。私たちが提案する住宅政策は、トータルな考えであり、人々が安心して生活できる権利だけでなく、不動産の四つの新興産業―「都市の更新」、「プロパティマネジメント」、「賃貸業」、「社会住宅」で経済の発展につなげていくことなのです。

過去5年間、2010年に私が新北市長選に参選したときから、既に社会住宅という概念を提案してきました。皆さんもまだ不可能なことだと思っているかもしれません。しかし現在、多くの県市では、社会住宅を居住正義の実践としています。国民党でさえも、現在は社会住宅の実現が居住正義を実現する重要な手段であることを認めざるを得ません。

これはつまり、民進党の政策チームは、先見性のあるチームであるという事を示しています。我々の政策は、実現可能な政策なのです。
社会住宅を推進するという政策目標は非常にはっきりしており、国家の資源を集中させて、若い世代を助けていきます。新社会人になったとき、あるいは起業したばかりのときに、効果的に若い人たちの住居の経済意負担を減らすということです。若い人は、友人とルームシェアをして、家賃を分担支出することもできるのです。

ここ数年来、民進党のシンクタンクはこの問題を絶えず討論してきました。討論に参加する人は、地方政府、産業界、学界、社会運動家、そして今日ここにいる社会住宅推進聯盟の彭陽凱召集人などです。みなが私たちの相談相手です。

今日我々が提案する政策は、各界のコンセンサスを集めた成果であり、目下の問題に対し最もよい解決方法と考えられます。解決方法があれば、次は具体的な行動です。

第一、我々は公平正義に合致するやり方をとります。
我々は好立地や、高い公有の土地に住宅を建てて格安で売るのではありません。なぜなら、それは公有財産の公共性を犠牲にし、少数の人の機嫌を取るやり方だからです。
我々は便利な土地に、住宅を建てたり、空き家を売ったり、及び容積率奨励などのやり方を通じて、賃貸用の社会住宅を提供します。若者や弱者を優先的に助け、よい雇用環境を提供し、安定した収入で交通や家賃のコストを少なくし、貯蓄を増加させ、将来家を買う力を積み上げ、不動産の潜在的な客を増やすことと考えています。

第二、我々は社会住宅の功能が歪曲されるのを防がなければなりません。
社会住宅の功能は、人々の居住権を保障するものであり、市場を奪うものでも、住宅投資の手段でも、貧困層の住宅でもありません。家賃を合理的に設定し、環境に優しい住宅なのです。若い人も、中産階級も、片親家庭も、どのような人々も、簡単に探しだせる安心の住居なのです。

第三、我々は全力で中央と地方の協力を行います。
目下、多くの県市の首長は社会住宅の考え方を提案していますが、中央政府からの返答は全くありません。私は皆さんに保障します。来年民進党が政権をとれば、資金、法律修正、公共の土地の提供など、社会住宅政策を推進するにあたって必要なものを、中央政府は積極的に解決し、中央と地方が協力して、この政策を実現させていきます。

よって、民進党執政後は、地方政府の社会住宅建設の規模がどれほどのものであっても、台北市、新北市、桃園、基隆、台中そのほかの県市や民進党執政の其の他の県市が、社会住宅を進めようという動きがあれば、すべて中央と地方共同の事業として、心を一つに協力していくつもりです。

ここ数年来、社会住宅は既に台湾社会が注目するテーマとなり、最初に提案した人間として、私は責任と自信を持っています。社会住宅の概念を台湾で実現させ、成功させていきます。どんなに困難でも、全力であたっていきます。やるかやらないか、できる能力があるか、が鍵なのです。住宅問題に関しては、今日私が提案した政策は、民進党は既に準備が出来ています。我々は能力と決心があり、必ずこれを実現させていきます。今日集まってくれた県市の首長の皆さんに感謝いたします。皆さんありがとうございます。



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