2016年2月17日水曜日

立法委員会議に出席 蔡英文:しっかり頑張り、今年を台湾の「改革元年」にしよう


民主進歩党次期総統の蔡英文主席は17日午前、党秘書長吳釗燮、政策事務室執行長張景森、副秘書長劉建忻及び民進党総幹事柯建銘、幹事長吳秉叡、書記長陳亭妃とともに、「第九期立法委員会議」に出席した。蔡英文主席は挨拶で、去年民進党の全国代表者会議で、「利益のために(仕事をする)人は、よそへどうぞ」と言ったが、我々のチームのメンバーもこれを理解しているだろう、と述べた。皆がそれぞれこれまでにメガホンをもって街を歩き、現在国会に入った。初心を忘れず、人々の声を代弁して欲しい、と述べた。     

蔡英文主席の挨拶は以下の通り: 

新年あけましておめでとうございます。今日はお正月後、我々が最初に集まり、新しい会期と新しい国会で、共に達成する目標について互いに研究し討論する日です。

一昨年の5月、私と党のメンバーが、コンセンサス会議を台中で開いたことを覚えています。その当時我々は40席しか議席を有しておらず、国会では少数でした。しかしこの数年、我々は人民とともに立ち、民進党は2016年の総統選挙で国会の政権交代を達成し、初めて国会で多数与党となることが出来たのです。

今日私がここにこれ程多くの立法委員を前にして、一緒にこの歴史的なときをつくり上げていくことが出来ることを大変嬉しく思うと同時に、重い責任を感じています。しかし、私は既に言ったとおり、権力は人々が私たちに与えたもので、人々はいつでもそれを取り戻すことができるのです。よって、我々がこれからも立派な成績を残していけるかどうか、人々が国会を我々に預けてくれるかどうか、というのは、これから将来の4年間の皆さんの取組みにかかっているのです。

21日、改革は既に始まりました。私は蘇院長、蔡副院長が当選した後、立法院を一新させ、多くの民進党の仲間たちも、既に重要な法案の立法計画に取りかかっているのを見ています。これは幸先良いスタートです。第九期の第一会期は、改革のスタート地点です。我々は最短の時間で人々に我々の改革の決心を見せなければいけません。

以下の3つの件は、私が皆さんに、私と一緒に努力をして欲しいとお願いすることです。

先ず、我々が選挙中に提出した政策主張をしっかりと把握して、最も速いスピードで関連する法案作業に取り掛かって欲しいと思います。これが、今日の我々のコンセンサス会議の目的です。

例えば、長期ケアの財源、食品安全五項目の確立、社会住宅、電業自由化、再生エネルギーの発展等々、他の多くの暮らしの経済問題、社会福祉労働問題、教育文化、民主人権、制度改革などの重要法案は、どれも素早く立法、修正し、5月20日の就任以後の重要施政の法制の基礎を築き上げなければいけません。

今回民進党が初めて人々の信頼を得ることができたのは、我々がチーム協力の精神を表したからであり、選挙が終わったからといって、それがなくなるのではありません。520日以降、行政チーム、立法院チーム、中央党本部、シンクタンク、及び我々の執政県市は、引き続き完全なチーム体制をとって、最も速い速度で内部のコミュニケーションをとり、内部のコンセンサスをはかり、人々にした約束を一つ一つ実現させていかねばなりません。

そして、私は民進党がはっきりとした法案制定目標を定め、最初の会期で良い成果を出し、立法の効率と品質を示し、人々に民進党が国会の多数党になって、新しい国会は今までと違う、というところを見せようではありませんか!

我々は常に社会の不満を耳にしてきました。それは多くの重要な法案がいつも立法院で何の進捗もなく、埋もれてしまってきたということです。特に改革法案は、これまで我々は議席数が足りなかったために、推進することが出来ませんでした。このような効率と品質を、民進党が主導する新しい国会では、変えていかなければなりません!

現在民進党は国会の多数となり、もし法律制定で効率の悪い問題がまた起きるとすれば、それは私たちの責任です。

国会改革という精神の下で、専門委員会を法律制定に係る仕事の中心にとします。よって私はここで、将来委員となる皆さんに、法律制定を推進する責任を担い、厳しく立法のスケジュールを把握して、効率をあげることを求めます。

私はどの委員も、法案審査の課程で、個人の専門性を発揮する以外、公聴会を開くなどして社会の様々な意見を聞き、立法の過程により多くの民意を反映させることを望みます。

第三に、私は皆さんに520日の前に、行政部門の監督責任を果たして、政策のコミュニケーションを強化して欲しいと思います。政権交代までの過渡期、行政部門の施政は選挙後の新しい民意を尊重し、政策引継ぎの問題が起こらないようにしてください。

私は現在の行政部門に対し、政権交代の良好な手本となることを呼びかけます。政権交代の過渡期には、年度が跨った新しい計画を審議するべきではありません。今年度は急がなくてよいものや、政策に関して莫大な予算が必要なものは、後回しにして、争議の大きな案件は、争議中に軽率に決定しないことです。もし本当に差迫ったものであれば、例えば震災の後処理の問題などは、我々と新しい国会が充分にコミュニケーションをとって、問題が発生しないようにしていかねばなりません。

台南の今回の震災は、私たちは台南市政府の適切で効率的な対応を評価するともに、各界の支援に感謝します。しかしこれからの復興の道のりは、中央の資源や関連する政策、リーダーシップと予算が必要であり、党の仲間たちが全力で協力して、被災した場所の復興作業が順調に進むようにしていかねばなりません。

最後に、私はもう一つ皆さんに伝えておきたいことがあります。我々は人々の支持によって、再起した政党です。国民の厳格な監督を受けています。よって、民進党の立法委員は、最も専門的な立法委員となり、もっともまじめな立法委員であり、人々をもっとも代表する立法委員でなければなりません。 
     
私は去年の民進党の全国代表者会議場で、「利益のために(仕事をする)人は、よそへどうぞ」と言いました。我々のチームのメンバーは、皆がこのような認識を持っていると信じています。皆さんはそれぞれこれまでにメガホンをもって街を歩き、現在国会に入りました。初心を忘れず、人々の声を代弁してください。

私たちはともに頑張り、真剣に努力し、今年を台湾の「改革元年」にしようではありませんか。みなさん、有難うございます。

会議の前に、メディアが政権引継ぎのチームの経済界代表者の中で、林全氏がいないことについて、意図的にと林全氏を入れなかったかのという質問に対して、蔡英文主席は、引継ぎチーム召集人は元々公開した3名であり、吳釗燮秘書長、林全執行長,及林錫耀執行總幹事である。この3名は変わらず引継ぎ事務召集の仕事を担当する。どの会議に誰が参加すると言うのは、会議の性質を考え、また状況を見て相応しい人に参加してもらう、と述べた。

メディアが、内閣の人選の進捗状況について尋ねたのに対し、蔡英文主席は、内閣の人事は4月を待って対応されるもので、この期間は、今日のように、新しい国会の立法スケジュールを、立法委員としっかり話し合っていくことだ、と述べた。

中国が南シナ海に地対空ミサイルを配備したことの地域の安全への影響について、蔡英文主席は、南シナ海は皆が注視している地域であるが、特に南シナ海の主権争いにおいて、緊張態勢が呈されている。よって各方面に平和的に南シナ海の争議を解決するという原則を持って自制するということ、これが最も重要だ、と述べた。


李登輝前総統が、尖閣諸島は台湾に属さないと言うのは紛れもない事実である、と言ったことに対し、蔡英文主席は民進党の立場は一貫しており、尖閣諸島は台湾に属しているということである、と述べた。

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