2011年11月30日水曜日

第158号 2011年11月30日


民主進歩党ニュースレター(日本語版)月刊
第 158号
2011年11月30日
発行:民主進歩党本部国際事務部


台湾台北市北平東路30号10F
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          蔡英文総統選対本部:新北市板橋區縣民大道二段80號
          発行人:蔡英文
        編集人:蕭美琴

(本号は 14ページ)

■今月のヘッドライン

◎総統選挙が正式スタート:「3匹の子豚」の広がりと成功など
 民進党が巨大な資金力を持つ国民党に対抗して始めた(ブタの形をした)貯金箱による募金運動「三隻小豬(3匹の子豚)」を国民党政権が抑圧しようと動いている。
国民党政治家に動かされた監察院はこれを「違法政治献金」などと言いがかりをつけた。 「3匹の子豚」の発端は、支持者が子供を連れて舞台に上がって蔡英文候補にブタの貯金箱を手渡したこと。
 だが小額献金は違法ではなく、監察院の仕事でもない。
 監察院は行政中立の原則をかなぐり捨て、国民党の手先として、民進党を抑圧する機構に成り下がっている。
 また蔡英文・蘇嘉全の正副総統候補は23日、中央選挙委員会に2012年総統選挙の候補者登録を行うとともに「3匹の子豚」について赤色を「陽光」、緑色「温暖」、青色を「包容」とそれぞれを命名、勝利への自信を示した。

◎黄昭堂・台独聯盟主席急逝に蔡英文主席「沈痛な気持ち」
 台湾独立建国聯盟の黄昭堂主席が17日午前亡くなった。
蔡英文主席が12時ごろ台湾大学病院に急行し、遺族に哀悼の意を伝え、「黄主席の強い使命感に感銘を受けていた。後輩の出来ないところも包み込み心の広さがあった」と故人を称えた。
 蔡主席は、党本部が黄主席の遺族の後続事務や葬儀を全面的にバックアップするよう指示した。

◎馬政権の危険な媚中姿勢
 ハワイで開かれたAPECに出席した国民党名誉主席の連戦氏は中国共産党総書記胡錦濤氏と会談し、平和協定を提案、「意見交換を開始した」と述べた。
 これは馬総統が国民に約束した「十大保証」つまり「台湾の民意が高い合意に達し、両岸の相互信頼関係が蓄積され、国家としての必要性、民意の支持、国会の監督などの原則といったすべてが必要で、それを満たさない場合には進めない」に反するものである。要する馬政権は何が何でも協定をやりたいということだ。馬英氏の「約束」など根本的にでたらめであり、国共が密室で協定の協議を始めたということは、国民を不安に陥れる暴挙というべきである。
 国共両党といい、今回の連戦氏といい、たかだか一つの政党や政治家が台湾の前途を独断で決定しようという横暴な発想だ。
 また、陳其邁スポークスパーソンは13日、今回中国は国民党を影に陽に支援するための5種類のシナリオを用意していることを明らかにした。5つとは
「中国富裕層による台湾買いつけ団の形で国民党を応援する」
「特定の台湾商人団体幹部を利用する」
「台湾商人に台湾に戻って投票を奨励する」
「馬英九対抗馬の資金源を断ち切る」
「直接間接に特定の立法委員を支援する」
である。
 馬英九総統は米国週刊誌タイムのインタビューで、もし再選された場合の訪中の可能性について「完全に排除できない。具体的菜スケジュールはないが」などと述べた。その直後のBBC中国語サービス記者のインタビューには「再選されても中国を訪問することはない」と答えていた。馬氏の立場はコロコロ変わっていて、二枚舌を使っている。


目次

◎総統選挙が正式スタート:「3匹の子豚」の盛り上がり
 3匹の子豚(貯金箱募金運動)を国民党・監察院が抑圧 11-03
 「3匹の子豚」運動盛り上がる 大勢の人が争って貯金箱を求め、第2週で15万個さばける 11-07
 正副総統候補登録、貯金箱募金運動「3匹の子豚」それぞれに命名と意義付け 11-23

◎蔡英文総統候補の選挙活動
 蔡英文選挙運動歌集初演 11-03
 蔡英文主席、馬英九氏のエネルギー政策を批判 11-03
 蔡英文高雄選対本部成立大会に8万人つめかける 11-05
 動物愛護、あらゆる生命の生命権重視を 11-14
 外国メディア、蔡英文総統候補を庶民の味方「ロビンフッド」に擬する 11-19
 蔡英文総統候補:原住民の意思を尊重し、実質的自治を進める 11-22
 蔡英文総統候補、社会福祉市民団体と懇談で「4年で400億元の福祉予算を投入」 11-29
 黄昭堂・台独聯盟主席急逝、蔡英文主席「沈痛な気持ち」 11-17

◎馬政権の危険な媚中姿勢
 「APEC出席の連戦氏、胡錦涛との会談で平和協定を強調」、台湾を売り渡す暴言 11-12
 中国は国民党を支援する5種類のシナリオを用意 11-13
 馬英九氏、訪中意欲について二枚舌 11-27

◎国民党の不正・無能が次々明るみに
 ミュージカル《夢想家》2日間講演の製作費が2.15億元? 11-01
 国民党による「蔡主席はエセ客家人」暴言、客家人が客家語を話せないのは誰のせい? 11-14
 渋柿など果実価格暴落、コスト割れで困っている農民、国民党は現実を直視せず 11-30



◎総統選挙が正式スタート:「3匹の子豚」の広がりと成功など

3匹の子豚(貯金箱募金運動)を国民党・監察院が抑圧 11-03

 監察院は3日朝、民進党が巨大な資金力を持つ国民党に対抗して始めた(ブタの形をした)貯金箱による募金運動「三隻小豬(3匹の子豚)」を「違法政治献金」などと言いがかりをつけた。これに対して林俊憲スポークスパーソンは同日、次のように反論した。
 発端は支持者が子供を連れて舞台に上がって蔡英文候補にブタの貯金箱を手渡したことで、これに対して監察院が連続2日で民進党本部に電話をかけてきて「関心」を表明した。電話を受けた会計担当によれば、監察院は国民党の告発を受けて違法の疑いで調査しはじめたと明言していた。
 そもそも小額献金は違法ではなく、監察院の仕事でもない。監察院は行政中立の原則をかなぐり捨て、国民党の手先として、民進党を抑圧する機構に成り下がっている。
 しかも民進党はこれまで法務部長、台北市政府、行政院大陸委員会について11件の行政中立原則違反事件を告発してきたが、すべて却下されてきた。監察院は行政中立原則違反(公私混同など)を調査する機関でありながら、本来の仕事でも違法でもない貯金箱献金を問題視するのはそれこそ不法である。
監察院の下部職員が国民党からの圧力を受けてしぶしぶというのは理解できるが、監察院の上層部がそれを後押しするのはおかしい。


「3匹の子豚」運動盛り上がる 大勢の人が争って貯金箱を求め、第2週で15万個さばける 11-07

 ブタの形をした貯金箱による小額募金「3匹の子豚」運動に民衆が熱烈な反応を見せている。人々は争って選対本部に貯金箱の有無を尋ねている。
 民進党が7日までにまとめたところでは活動開始から2週間で10万個の目標を立てたところ、15万個が一杯になって送られてきた。需要があまりにも多いため、貯金箱は払底気味で、第三週目には20万個が一杯になる見通しである。
 民進党はすべて政治献金法にしたがって申告している。


正副総統候補登録、貯金箱募金運動「3匹の子豚」それぞれに命名と意義付け 11-23

 蔡英文・蘇嘉全の正副総統候補は23日、中央選挙委員会に2012年総統選挙の候補者登録を行った。国民党政権が抑圧しようとしている貯金箱募金運動「三隻小豬(3匹の子豚)」について赤色を「陽光」、緑色「温暖」、青色を「包容」とそれぞれを命名したことを明らかにするとともに、勝利への自信を示した。
 台湾の将来には多くの問題が待ち構えている。それは公平正義の社会、台湾の主権防衛、次世代への責任である。
 3匹の子豚によって、台湾の未来を「陽光」「温暖」「包容」という新たな希望に満ちたものにしようではないか。


◎蔡英文総統候補のメディアインタビューと講演

米週刊誌タイムが蔡英文総統候補にインタビュー 11-14

 蔡英文総統候補は14日、米週刊誌タイムのインタビューを受け、選挙情勢や対中関係について意見を表明した。
 「なぜ自身が総統になるべきだと思うか」との質問に対して
 自らの指導力に自信を持っていることと、台湾人が現在の生活に満足していないことを挙げた。
 馬政権になって3年半あまり、失業率が上昇、貧富差距も悪化、政府の資源分配は不公正で対中政策が大きくぶれるなどしており、国民は政権交代を求めている。
馬総統は中国に融和的になることで経済問題を解決できると思い込んでおり、これは間違っている。中国が政治的に民主化されず、経済的にも自由化は進んでいない中で、中国といかに対面するかは台湾国民の合意の上でなされるべきである。しかし馬政権は対中交渉はすべて不透明で民主主義の精神に反している。
 これにたいして民進党の対中経済政策は、地域の多国間の枠組みで、政治的代償を払うことなく、正常な交流を進めるというものだ。
 「3匹の子豚」がブームとなっていることについて、こうした庶民の小額募金が台湾の選挙文化を変え、国民の政治参加度もレベルアップさせた。財界に依存しない新たな政治献金のあり方を示した。
 対米関係について、民進党はきわめて重要視しており、対米経済関係を強化する米国のIT産業と経済市場を高く評価している。また米国は台湾が民主主義を学習する対象であり、戦略的パートナーだ。



蔡英文総統候補、在台湾米国商工会で演説 11-22

蔡英文総統候補は22日、在台湾米国商工会会員大会に招かれ演説した。

 台米合作は台湾の国家安保と経済発展にとって重要な基礎であるばかりでなく、米国政府と企業のグローバル戦略にとって重要な支柱であり、最善のパートナーである。
 2008年金融危機以降、世界情勢は急激に変化し、「再平衡」(re-balancing)と構造調整を強いられている。世界金融・経済秩序も再編成の過程にある。こうした問題に対して世界経済回復の核心はアジア太平洋地域という最も活力と潜在力を持った地域にあるといえる。米国はこの地域の指導者として「アジア復帰」という戦略的思考を持っている。台湾と米国は長期にわたって友好関係にあり緊密な経済関係にあった。米国はアジアにおける不可欠な重要なパートナーであり、将来この地域の発展において台米はさらに協力を強め、新たな戦略的パートナーシップを打ち立てる必要がある。
 台湾は来年1月に総統選挙を行う。馬総統も私と同様に台米関係を重視し。台、美、中三者のバランスを重視している。しかし2008年台湾での二度目の政権交代から今日まで台湾と中国の関係発展の速度は台米のそれを超えており、こうしたアンバランスは効果的に見直されねばならない。私が総統になればその点を重要な外交政策目標としたい。
 過去60年にわたる緊密かつ手堅い台米関係をありがたく思っている。
 安全保障面では1950年代から米国は台湾海峡安定の重要な支柱であった。台湾が中国の威嚇を恐れずに自由、民主主義、繁栄に向かう助けとなった。貴会が米国の台湾への武器売却を支持してくれていることに感謝したい。
 経済発展においては1950年代から米国は台湾に多額の経済援助を行い。台湾経済が安定してからは米国は台湾にとって最も重要な経済パートナーであった。1980年代米国は台湾にとって最大の貿易・輸出先であり、総輸出の半分を占めていた。現在は三番目の貿易相手国であり、2010年貿易額は568億米ドルである。
 さらに重要なことは、世界情報通信産業の供給リンクにおいて台米の企業は同盟関係にある。2005年5月16日米週刊誌Business Weekは台湾がなければ世界経済は成り立たないと指摘した。
 現在台米が経済同盟関係を強化する絶好のタイミングである。
 金融危機を経て伝統的な貨幣・財政政策では失業と不況に対応できず、景気回復には新たな政策が必要である。
 しかしその解は明らかだ。アジア太平洋地域の発展と協力の拡大こそが世界経済を泥沼から救い、チャンスを与える。オバマ政権の世界戦略はその方向に向かっており、台湾は世界の新たな情勢のなかで新たな位置づけを模索している。ここで台湾と米国は新たな戦略的パートナーシップを結ぶべきなのは次の3つの要因による:
 第一に台米はアジア太平洋地域において安保と安定のうえで共通の責任と利益を持っている。それは中国の台頭に対して台湾と米国はますます協力を密にし、台湾海峡の安全と平和を守り、地域共栄を目指すべきである。
 第二に、長年にわたって台米には自由貿易に対する共通の信念を持っている。台湾は世界貿易のルール策定において常に米国を支持してきた。
 第三に、台米は新興市場開拓、とくにアジア太平洋市場開拓について相互補完的だ。両者は世界IT産業供給リンクにおいて密接不可分な長期戦略同盟関係にある。こうした関係は新興市場開拓、アジア太平洋地域にある中国、東南アジア、インド、中南米の開拓において有効に作用し、両国企業は世界経済回復に大きな役割を果たすであろう。
 パートナーシップは次の努力目標が必要だ。
 まず、両岸関係の安定は台米関係の持続的発展にとって重要な要素の一つである。民進党の再度の政権獲得で、台湾海峡の平和と安定を重視する。これは2,300万台湾人への責任であり、米国および世界への責任でもある。
 今回の総統選挙は激烈だがわれわれは勝利するだろう。一部の人は民進党の勝利を望まないようだが、台湾の基本的利益を損なわないという前提で衝突を抑え、対話と交流を求めたい。
 両岸関係はきわめて重要だ。だがその他の問題、たとえば貧富格差、雇用、経済なども同様に重要だ。台湾の長期的利益にかんがみて、民進党は台湾の合意を基礎とし、党派によって台湾が分裂してはならないと考える。両岸を選挙の材料にしはならない。国民党との違いはもっぱら国内政策である。。
 選挙期間中、台湾と中国の対話は縮小しているが、勝選後は積極的に対話を求め。両岸関係の安定を求めたい。
 次に台米経済関係について自由貿易の理念と目標を実践することは双方共通の願いである。馬政権就任以来、中国との経済関係発展に努めたが、2010年6月にはECFAも締結した。しかしこの間、台湾と米国の経済関係は総体的に停滞してきた。
 台湾最大の競争相手は韓国であり、韓国はEUや米国とFTAを結んだ。しかし台湾とそれらの国とのFTAは何の進展もない。貴会は「経済関係の均衡発展」を強調している。だからこそ米国との協定締結交渉を停滞させるべきではない。
 民進党は米国に対してAPECを基礎としたアジア太平洋自由貿易地域協定を求めてきた。現在米国はTPPを推進している。私自身た9月に米国を訪問した際、TPPが求める基準は高く、台湾もTPP加盟の準備を進めるよう求められた。馬政権もTPP加盟を目標としているが具体的な準備をしていない。
 民進党はマニフェスト十年政綱を提示した。そこでは構造調整問題を取り上げ、政府が資源を投入して研究開発、農業近代化に取り組み、土着経済との連結、新興産業の発展んどを掲げた。それによって台湾の国際競争力は高まり、雇用機会も拡大する。台湾経済の枠組みを変え、台湾が開放市場競争で戦える基盤を形成するものだ。民進党政権復帰後には短期間でTPPに加盟する条件が整えられるだろう。貴会と米国にもそれをバックアップしてもらいたい。
 台米間の政府関係者の往来のレベルアップも共通努力目標だ。台米はTIFAの機能を強化し、双方の高官が定期的に往来する仕組みを作るべきだ。民間往来も重要だ。貴会は国際的専門技術の人材や高位マネージャーの台湾での雇用について関心を示してきた。台湾はそうした人材を求めており、行政・法令上の制限撤廃が必要だ。馬政権になって2007年末よりも外国人勤労者は16%増えたが、専門の人材は8%減少した。これは時代と逆行するものだ。特別法を制定して専門の人材のリクルートを活性化させるべきだ。
 前の民進党政権時代に台米は相互理解を通じて問題を解決してきた。将来政権奪回後は対話を十分に行うことを保証する。民進党と米国政府・貴会との対話は馬政権を超えるだろう。貴会が白書で馬政権の効率の悪さを批判しているが、そうした不満も減少するだろう。
 総統選挙の勝利に自信を持っており、新たな戦略的パートナーシップによって台米は「ウインウイン」、アジア太平洋は「多角的勝利」が実現されるだろう。


◎蔡英文総統候補の選挙活動

蔡英文選挙運動歌集初演 11-03

 蔡英文選対本部は3日、蔡英文総統候補運動歌集《英文歌A Better World》のお披露目コンサートを開いた。出だしは米莎、何欣穗(cia cia)、夏楽比トリオによる《柚仔樹》、《A Better World》、《小手》。
 蔡英文候補は「このアルバムが訴えたいことは、3匹の子豚(ブタの形をした貯金箱による募金運動)と同じく、選挙に新たな息吹を吹き込んだものだ。選挙は対立を煽るものであってはならず、国民が意見を表出し、国民の思いを共有することだ。それがアルバムの意味でもある。このアルバムはまた女性が企画制作したものだが、女性のためだけでなく、台湾のあらゆる階層、エスニシティを代表している」と述べた。


蔡英文主席、馬英九氏のエネルギー政策を批判 11-03

 馬英九總総統がこのほど「原発安全性確保、徐々に縮小、低炭素・グリーン環境創造、徐々に脱原発社会に進む」との新エネルギー政策を打ち出した。これに対して蔡英文主y席は3日、次のように批判した。
 馬総統はいまだに原発がはらむ危険性を直視できていない。その証拠に第4原発の建設にいまだに固執している。これでは馬氏のいうところの「脱原発」は30年以上も先のことになる。これでは「脱原発」は偽りであり、民進党への政権交代によってののみ、真の脱原発に向かうことができる。
 馬氏は第4原発を2017年に運転開始といっているが、台湾の原発専門家は政府部内も含めて第4原発建設中止を訴えている。
 馬総統は第4原発の建設と運転を進める一方で、今回「原発事故を起こさないためにも原発を犠牲にする」などというのは、矛盾である。
 今回日本の福島原発事故を見ればわかるように、原発は日本の国民と土地に対して三十年以上の害をもたらした。地震および津波は人類が事前に抑制できるものではない。


蔡英文高雄選対本部成立大会に8万人つめかける 11-05

 民進党公認・蔡英文総統候補の高雄市選対本部成立大会が5日夜開かれ、8万人もの支持者がつめかけ、「蔡英文当選」のシュプレヒコールで大いに盛り上がった。
 蔡英文候補は挨拶で次のように述べた。
 2012年に再度政権をとった暁には陳菊市長と協力して、高雄市を台湾の文化、環境、グリーンエネルギー、高品質の農・漁業の中心として発展させたい。
すでに2008年から高雄に海洋文化音楽センターの建設を進めている。これは文化創造、音楽、観光などを結合した複合型港湾娯楽施設であり、まもなく着工し2014年には完成する予定だ。
 今回の選挙は史上最も激しく、しかも重要な選挙である。
 中国の台頭に対しては総統一人だけでなく、2300万人すべてが取り組まねばならない課題だ。そのためには社会は調和・団結しなければならない。国民党側は常にルサンチマンに訴え、「国家の分裂と人民間の不和・分裂」を企図しているが、支持者はそれに乗ってはならない。
 国民党政権の3年で国の債務は一兆三千億元に急増し、建国百年記念行事で2日間のミュージカルに2億1500万元も浪費するような非効率な政府である。


動物愛護、あらゆる生命の生命権重視を 11-14

 蔡英文総統候補は14日、動物保護聯盟との座談会に出席し、「生命権、環境権は民進党が長年にわたって重視してきた価値であり、中央政府の機構、予算などが不足しているが、将来政権を奪還した後は予算増額などでシステムを整備することで改善させたい。野犬問題については、ペット登録、追跡チップ付加、野良動物救援・保護などの制度、動物管制員、動物警察などを設置したい」。
 同聯盟は作家・朱天心、映画監督・侯孝賢の各氏が中心となったもの。


外国メディア、蔡英文総統候補を庶民の味方「ロビンフッド」に擬する 11-19

 馬英九氏は19日、蔡英文主席を再度罵倒した。これに対して陳其邁スポークスパーソンは次のように指摘した・
 問題は馬氏がなぜ選挙前に賭博のボスと密会したかであって、蔡主席に逆切れする馬氏には何の正当性もない。
 さらに外国メディアには、馬氏から訴えられた蔡主席を庶民の味方の「ロビンフッド」に擬する記事もある。
 まさにその通りで、ロビンフッドは、ジョン公が人民の土地を強奪したり圧政を敷いたりしていることに対して義憤を覚え、公への反抗を行ったものだ。実際、台湾の「ジョン王」は庶民の暮らしを悪化させる一方で、台湾の「ロビンフッド」を罵倒するだけだ。
 馬氏はまさにジョン公とそっくりである。


蔡英文総統候補:原住民の意思を尊重し、実質的自治を進める 11-22

 蔡英文総統候補は22日、花蓮県原住民族蔡英文支持決起集会に出席した。
 蔡候補は「原住民の意思を尊重し、原住民がさらに多くの自治を獲得するようサポートする。政権奪回後は原住民族土地・海洋法案を成立させ、雇用機会が増加するよう尽力する」と訴えた。
 原住民族土地・海洋法案は2008年民進党政権最終段階に立法院に提出されたが、その後国民党は遅々として審議せず3年も放置されてきたものだ。
 また、蔡候補は「数百年にわたって台湾には様々な族群がやってきたが、これら後続の族群によって前からいた原住民族の生存空間は圧迫され原住民族はつらい思いをしてきた。来年当選後は台湾人と政府を代表して原住民族への謝罪を表明したい」と述べた。


蔡英文総統候補、社会福祉市民団体と懇談で「4年で400億元の福祉予算を投入」 11-29

 蔡英文総統候補は29日「政策サロン」第一弾である社会福祉市民団体との懇談を行い、ケアサービスについて議論した。
 ケアサービスは現代社会における国家の責任であり、国の価値はその充実度によって決まる。高齢化の進展により、現在68万人が長期ケアを必要としている。政権奪回したら4年間で四百億元の予算を投入し、ケアサービスシステムの整備を急ぎたい。特に認知症患者に対するサービスは急務である。
 長期ケアは民進党の長年の関心事だ。
 前の政権時代には2006年、2007年に十年長期ケア計画を提示したことがある。しかし2008年に下野した後、国民党はそれを反故にした。もしあのまま民進党が政権を維持すればケアシステムは相当な規模になっていたことだろう。
かつての十年計画では10年間に八百億元あまりを予定していた。来年から4年間に400億元はそれに沿うものでもある。
 出席した市民団体は老人福利推動(福祉推進)聯盟、台湾失智症(認知症)協会、殘障(障碍者)聯盟、雲林県老人福利保護協会、台湾老人福利機構協会、雙連安養中心(センター)、智障者家長総会(知的障碍者保護者協会本部)、智長者家長総会など。


黄昭堂・台独聯盟主席急逝、蔡英文主席「沈痛な気持ち」 11-17

 台湾独立建国聯盟の黄昭堂主席が17日午前亡くなった。
 蔡英文主席が12時ごろ台湾大学病院に急行し、遺族に哀悼の意を伝え、「黄主席の強い使命感に感銘を受けていた。後輩の出来ないところも包み込み心の広さがあった」と故人を称えた。
 蔡主席は、党本部が黄主席の遺族の後続事務や葬儀を全面的にバックアップするよう指示した。

 黄氏は日本統治時代の1932年、台南生まれ。台湾大学法学部卒業後、東京大学大学院に留学し、社会学博士(国際関係論)を取得。聖心女子大、東大講師を経て、76年、昭和大学で政治学教授となり、98年まで務めた。
 日本留学を機に、亡命中の台湾独立運動家らと交流を深め、明治大学講師だった王育徳氏らと、台湾独立建国連盟の前身、台湾青年社を結成。日本での啓蒙(けいもう)活動後、民主化が進んだ李登輝政権時代の92年、34年ぶりに台湾に戻り、95年、同連盟主席に就任した。2000年、民主進歩党(民進党)の陳水扁政権が誕生直後から、05年まで総統府の国策顧問を務めた。
 葬儀は12月3日午前9時から台北市内の市営葬儀場「第2殯儀館」。
 告別式は同12月3日午後2時から、大稻?(だいとうてい、トアテューティアー)長老教会。


◎馬政権の危険な媚中姿勢

「APEC出席の連戦氏、胡錦涛との会談で平和協定を強調」、台湾を売り渡す暴言 11-12

 ハワイで開かれたAPECに出席した国民党名誉主席の連戦氏は中国共産党総書記胡錦濤氏と会談し、平和協定を提案、「意見交換を開始した」と」述べたことについて、陳其邁スポークスパーソンは12日、次のように批判した。
 「元首代理」の身分でAPECに出席した連戦氏の任務は国際経済問題に専念することのはずで、「連胡会談」において「平和協定」の協議を始めたなどというのは馬総統が国民に約束した「十大保証」つまり「台湾の民意が高い合意に達し、両岸の相互信頼関係が蓄積され、国家としての必要性、民意の支持、国会の監督などの原則といったすべてが必要で、それを満たさない場合には進めない」に反するものである。要する馬政権は何が何でも協定をやりたいということだ。馬英氏の「約束」など根本的にでたらめであり、国共が密室で協定の協議を始めたということは、国民を不安に陥れる暴挙というべきである。
 国共両党はすでに2005年に党と党の間で「連胡コミュニケ」に署名し、平和協定を5大課題の一つにかかげ、国民党の綱領などにも組み込まれた。そして2008年馬英九当選後はコミュニケ実現に向けて走りだし、今日にいたって連戦氏が胡錦涛氏との間で平和協定を強調するようになった。この間、国民の同意手続きも国会による監督もなく。密室で勧められている。
 国共両党といい、今回の連戦氏といい、たかだか一つの政党や政治家が台湾の前途を独断で決定しようという横暴な発想だ。

 また蔡英文主席は13日、連戦氏が平和協定に関して馬総統の「十大保証」に一言も触れなかったこと、馬総統のこの件に関する立場が毎日のようにぶれている点を大いに問題だと指摘した。


中国は国民党を支援する5種類のシナリオを用意 11-13

 陳其邁スポークスパーソンは13日、次のように明らかにした。
 中国が国民党を密かに支援していることは周知の事実だが、米国連邦議会の今年8月の報告書でも中国が台湾の選挙に介入し、北京は馬英九の再選を支援すると指摘している。
 中国が「文攻武嚇」で台湾の選挙に介入しようというのはニュースではなく、すでに1996年台湾史上初の総統直接選挙への武力威嚇、2000年総統選挙での国務院総理朱鎔基が発表した脅迫的言辞などでも明らかだが、中国側はそれらがいずれも逆効果に終わったことから学習し、その後台湾選挙への介入方法はより綿密かつ非公式になりつつある。今回中国は国民党を影に陽に支援するための5種類のシナリオを用意している。それは国民党・馬英九が再選を成功させ、中国が恩を着せようということだ。
 第一のシナリオは「中国富裕層による台湾買いつけ団の形で国民党を応援する」というもの。中国海協会副会長鄭立中がやってきて農産品を買い付けた際には、国民党立法委員候補の林益世、鍾紹和が全日程を付き添った。2008年5月から2010年9月にかけて中国から台湾への買い付け団は62団体、協定締結400項。これによって台湾への心理的統一戦線工作を進めている。
 第二のシナリオは「特定の台湾商人団体幹部を利用する」中国各地の台湾商人団体をそそのかして国民党の選挙応援活動をさせるものだ。政党の自由がない一党独裁中国で、馬英九の選挙後援会が次々に作られている。江蘇では2000人が総決起集会に集まったという。
 第三のシナリオは「台湾商人に台湾に戻って投票を奨励する」である。馬政権は総統・立委選挙をわざと合併し、さらに旧正月の一週間前に設定した。これは台湾商人が台湾に戻るタイミングとして絶好だからである。中国の台企聯は台湾人経営者にたいして台湾人従業員が休みを前倒し帰郷して投票するよう奨励し、航空会社に周旋して優遇チケットを出させたりしている。旧正月前後はチケットがとりにくいが、中国政府は中国の航空会社に帰郷投票する台湾人に席を優先させるよう指示している。
 第四のシナリオは「馬英九対抗馬の資金源を断ち切る」である。中国政府は馬英九の対抗馬であれば、これまでの関係を無視してバッシングの対象としている。特に宋楚瑜氏については学者や外郭団体を動員して攻撃し、さらに宋楚瑜氏の企業家の友人に対して直接間接で「関心」を表明し、宋楚瑜氏の金脈の切断を図っている。
 第五のシナリオは「直接間接に特定の立法委員を支援する」である。中国はこれまで特定の立法委員と関係が深い財団に「災害義捐金」名目などで献金するという手段で特定立法委員の取り込みを図っている。

 翌日、梁文傑スポークスパーソンは具体例を示した。
 今年1月20日に報じられたところでは、中国国務院台湾弁公室主任陳雲林の妻・頼曉華は3億米ドルの資金が不明になった事件で中共中央規律委員会の秘密調査を受けたことがあるが、元主任王兆国の子・王新亮も調査対象に含まれていた。報道によれば「これは台湾商人買収名目の資金を陳雲林妻らが着服した疑い」とされている。
 また、宋楚瑜の幕僚がメディアに明らかにしたところでは、張栄発、王文洋、林義守、徐旭東、曹興誠ら従来から宋に献金していた企業家のが中国政府から直接間接の圧力を受けて宋楚瑜への資金援助を打ち切った。
 さらに中共は今年になってから「中華友好城市交流協会」の名義で台北市の各里長の中国視察旅行を招待し、中国の区里との友好締結を行っている。それはすべて民進党所属であった。
 一部の台商(中国在住の台湾商人)が民進党に明らかにしたところでは、彼らは最近になって頻繁に中国当局から税や土地契約に関して「関心表明」の電話を受けている。しかも蔡英文支持が明らかになってからそうなったという。
 民進党は逆に中国に警告したい。それは台湾の民心の変化は中国が阻止できるものではなく、中国のこうした行いは指弾を受けるであろうと。


馬英九氏、訪中意欲について二枚舌 11-27

 馬英九総統はこのほど米国週刊誌タイムのインタビューに答え、もし再選された場合の訪中の可能性について「完全に排除できない。具体的菜スケジュールはないが」などと述べた。その直後のBBC中国語サービス記者のインタビューには「再選されても中国を訪問することはない」と答えていた。
 また馬氏の核心ブレーン金溥聰氏が今年9月、中国系香港のテレビ鳳凰衛視のインタビューで「国民党主席の身分で訪問の可能性を排除しない」と答えていたし、ウィキリークスが明らかにしたところでも新北市長朱立倫氏が同様の可能性に言及していた。
 これについて陳其邁スポークスパーソンは「馬氏は、立場がそのつどコロコロ変わっていて、二枚舌を使っている」と批判した。


◎国民党の不正・無能が次々明るみに

ミュージカル《夢想家》2日間講演の製作費が2.15億元? 11-01

 「中華民国建国100周年」記念行事の一環として、国民党政権の文化建設委員会が開催したミュージカル「夢想家」が2日間だけの公演にもかかわらず2.15億元もの経費を使っていたことがこのほど暴露された。
 この件では11件の入札があり、6件には非公開入札を行い、総額は1億8千万元あまりだった。《夢想家》の6件の非公開入札の中で「創意設計企画」が落札。うち3件の設備リース料については、字幕投影、通信・監視、照明など総額3000万元近くだったが、これは非常識に高すぎる値段であった。いずれも頼氏の「表演工作坊」関連業者の落札が決まった。その他の業者には何の発言機会も与えられなかった。
 これらをすべて合計すると2億1500万元となる。
 同委員会主任委員(文化大臣)盛治仁氏はミュージカル芸術総監督頼声川氏との交友が深い。頼氏がかつて台北市政府市政顧問だったときに、盛氏は同市府研考委員会に在職しており、台北市政府が主催した台北聴覚障害者五輪、台北花博などのイベントではいずれも頼声川氏が落札してきた。盛氏が懇意にしている頼声川氏に特別に便宜を計らってきたとみられる。
 その一方で140人近い出演者のうち台中市にある国立台湾体育学院舞踏学科の教員8人と学生60人をきわめて安い値段でこきつかっていた。
 民進党は4日、台北地検に盛治仁氏を汚職防止法第6条違法図利罪および刑法第132条国防以外の機密漏洩罪などで告発した。盛治仁氏はその後主任委員を辞任した。しかし、「夢想家」における約2億元の浪費は実は国民党政権の腐敗の氷山の一角に過ぎない。中華民国建国百年行事をめぐってはほかにも数多くの汚職がある。
 実際、「中華民国建国百年」行事には32億元もの予算が使われたが、これは無駄遣いもいいところである。そもそも「百年」に関係する行事であれば予算が倍増され、しかもすべての関連行事は「建国百年基金会」が独断で決定。基金会の陣容はすべて馬氏の息のかかった人物である。
 さらに「夢想家」の決定に馬英九氏がかかわっていた事実が22日までにメディアに暴露された。それによると入札が行われる以前に頼声川氏関連業者が「夢想家」を主宰することが決められており、馬氏らが国民党中央常務委員会で決裁していた。
 「夢想家」は蕭副総統が2010年8月20日に頼声川氏が企画すると発表。10月13日には盛治仁氏も国民党中央常務委員会で報告、12月20日に落札、12月27日に公告された。ここからわかることは、総統府と行政院は「夢想家」に関して最初から最後まで一手に掌握していたということだ。
 民進党は23日、台北地検に馬英九総統、呉敦義行政院長を、頼声川氏という特定人士に利益誘導を図った図利罪で告発、また呉行政院長の辞任を求めた。




国民党による「蔡主席はエセ客家人」暴言、客家人が客家語を話せないのは誰のせい? 11-14

 このほど国民党名誉主席の呉伯雄氏(客家人)が、蔡英文主席を「客家語を話せないエセ客家人」だと暴言をはいたことに関して、蔡主席は次のような批判を行った。
 確かに私自身はあまり客家語を話せない。しかし、私自身は客家人の血統を持っていることに誇りをもっており、客家人が客家語をあまり話せない「客家妹仔(客家女性)」を支持してくれていることに感謝している。
 国民党は私が客家語を話せないことをもって「エセ客家人」呼ばわりし、客家人が私を支持しないよう呼びかけているが、こうしたやり方を認めることはできない。
 実際、多くの客家人の若者を知っているが、彼らは母語の客家語ができないのが多数だ。逆に国民党に聞きたい。彼らも「エセ客家人」なのかと。
 こうなったのも過去数十年にわたって国民党の横暴かつ誤った言語政策によって台湾土着の母語は圧迫を受けた結果だ。そうして、原住民、ホーロー、客家の子供たちは自らの母語を禁じられ、それによって台湾がもともと持っていた多元かつ豊富な言語と文化が若者世代で徐々に失われる現実をもたらしたのである。にもかからず国民党は過去数十年におよぶ誤った言語政策を謝罪したことはない。そして現在の失政を隠蔽するために、族群カードを利用している。「客家人」の真贋論争は、これまで国民党が使ってきた族群分裂の手段であり、きわめて破廉恥なものである。
 しかも先日、馬総統は外省人出身のために原罪をもっていると話したことがある。にもかかわらず国民党は客家人を分裂させる族群問題の煽動という愚挙に出た。
 先週の選挙活動では客家集落を訪ねたが、大雨にもかかわらず多くの客家人が手を握り、「客家妹仔,加油(ハッカー・モイエー、カーユー、客家の女性、がんばって)!」と励ましてくれた。
 これに私は感動し、将来に対する責任の重さを改めて痛感した。
 私自身は客家語があまり話せない客家人だが、「客家妹仔」が台湾の総統になることができれば、私は最大限の努力を払ってすべての客家、ホーロー、原住民、新住民(外省人)が将来すべて祖母の言葉を話せるようになるようにしたい。すべての母語はわれわれの尊ぶべき文化資産であり、すべての族群は台湾という大きな家族に不可欠な彩を提供するからである。

 さらに蔡主席はメディアの質問に答えて次のように指摘した。
 私だけが客家語があまり話せない客家人なのではない。現在の台湾には客家語があまり話せない客家人が多くいるはずだ。客家人かどうかは客家文化と客家精神へのアイデンティティであって、言語の問題を言うのであれば、国民党の長期にわたる「国語」強制政策こそが台湾の母語の学習と使用の空間を圧迫した元凶というべきだ。現在多くの台湾人が自らの母語をあまり話せなくなっているのは国民党によるものである。
 私自身が客家語をあまり話せないことは申し訳ない。しかし努力しているところだ。



渋柿など果実価格暴落、コスト割れで困っている農民、国民党は現実を直視せず 11-30

 農産物価格が暴落し、農民の生計が苦しい状態は長らく続いており、民進党は早い時期から農民への手当てを主張してきた。しかし国民党政権は長く無視し、選挙戦の終盤に、しかも自らの支持率が急落してからようやく若干の手当て支給を発表した。
しかしそれも民進党が求めた1000元に猛反対し、316元だけである。国民党政権は行事には何十億元も浪費することができるのに、弱者保護にはまったく出し惜しみしている。
 また、民進党が渋柿などの果実価格が暴落し、コスト割れして、農民たちが困っている問題を指摘した。たとえば牛心柿(渋柿)の産地買取価格は1台斤あたり等級によって2元、6元、7元があるが、いずれもコストは6.5元から7元であり、最高級であってもコストすれすれである。
馬英九氏は30日、国民党内部会議でキロあたり5元で嘉義県の柿を買い取ると発表した。だが、馬英九氏と国民党政権の反応はあまりにも遅きに失している。コストを下回る農産品に対して農家への補填をするのは中央政府の役割である。しかし嘉義県の張花冠県長が今年10月21日会議で中央への補填要求を議決、10月25日に政府に提出したところ、政府農業委員会は11月2日になって回答え「県政府が支援すべきだ」としていた。しかし県政府は財源不足で全体に必要な三分の一の予算だけで渋柿を買い取った。財政不足の地方政府に責任転嫁し、中央政府は何もしなかった。国民党政権の無能無策が浮き彫りとなった。

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