2012年5月24日木曜日

民主進歩党ニュースレター(日本語版)月刊 第 157 号



民主進歩党ニュースレター(日本語版)月刊
第 157 号
2012430




 今月の主な記事

 鄭南榕氏の自決から23年、陳菊代理主席は思いを新たに
 今年は鄭南榕氏が自決して23年。陳菊・民進党代理主席は鄭南榕記念館の追悼式典と、鄭氏が自害した地点に掲げられた「自由巷」の看板お披露目に出席。
 陳代理主席は、命を懸けて言論の自由を守ることを選んだ鄭南榕氏の精神は多くの人を感動させると同時に、自由が天からの授かりものではないということを教えてくれる。我々は団結し、手を取り合い、台湾のために初心を忘れないよう、鄭南榕氏が台湾の自由民主と人権のために殉じた姿を思い出そう、などと述べた。

 民進党主席選挙に5名が立候補
 現在空席になっている主席選挙の立候補届出が13日に締め切られ、5名が出馬。今後3回のテレビ政見発表会が行われることが決まった。候補者は、届け出順に蘇煥智・前台南県長、蘇貞昌・元行政院長、呉栄義・元行政院副院長、許信良・元同党主席、蔡同栄・前立法委員。投票日は527日。

 鹿港鎮長選で大勝
 彰化県鹿港鎮で28日、鎮長補欠選挙が行われ、民進党の黄振彦候補が得票率71.11%で大勝した。鹿港鎮守では初の民進党籍鎮長である。
 陳菊・代理主席は鹿港住民が国民党に対する有権者の怒りを代弁した結果だと述べ、馬政府に対し「国民の怒りを直視せよ」と呼びかけた。


目次
ミャンマー国会補欠選挙結果に対する民進党声明 2012-04-03
鄭南榕氏の殉道から23年、陳菊代理主席は思い新たに 2012-04-07
民進党第1457次中常会プレスリリース 2012-04-11
陳菊・代理主席、すぐに陳水扁元総統に病院での治療を受けさせるよう求める 2012-04-12
民進党2012年第14代党主席および第15代全国原住民族党員代表選挙登記名簿 2012-04-13
14代党主席選挙におけるテレビ政見発表会について 2012-04-18
林右昌「NCCは買収による言論市場の独占を断固拒絶せよ」 2012-04-18
民進党第1421次中執会プレスリリース 2012-04-18
14代党主席・第15代全国原住民族党員代表選挙における候補者番号 2012-04-19
林俊憲「馬政府は国内外の人権状況を美化、自画自賛にすぎない」 2012-04-20
政党と政策交流、民進党訪日団「アースデイ」に出発 2012-04-21
民進党第1458次中常会プレスリリース 2012-04-25
鹿港補欠選挙、有権者に関心を持たない馬政府に選挙で教訓を与えよ 2012-04-27
陳菊・代理主席「鹿港の勝利は馬政府への不信任。鹿港の栄光を取り戻そう」 2012-04-28
編集後記




 ミャンマー国会補欠選挙結果に対する民進党声明 2012-04-03

 先日行われたミャンマーの国会補欠選挙において、国民民主連盟が有権者からの全面的な支持を取り付けたことに対し、民進党スポークスマン林俊憲は3日、次のように述べた。
 「アウンサンスーチー女史が国民民主連盟を勝利に導いたことは、アジアの民主の価値の勝利である。国民民主連盟と同じく自由主義インターナショナル(Liberal International, LI)に所属する民進党は、ミャンマー国民が民主化を推し進めたことに心よりお祝い申し上げる。今後、民進党も各国の友党、民主化に貢献した人々との交流を継続し、民主の価値を世界の隅々にまで拡げるよう共に努力していく。」
 1947年、ヨーロッパ各国の自由民主を標榜する政党がイギリスに集まり、「自由主義インターナショナル」を創設、事務局はロンドンに置かれている。現在、会員となっている政党は英国自由党、ドイツ自由党、フィリピン自由党など世界各国に60以上あり、民進党は2003年、正式会員として加盟している。


 鄭南榕氏の殉道から23年、陳菊代理主席は思い新たに 2012-04-07

 鄭南榕氏が抗議の焼身自殺をしてから7日で23年を迎える。陳菊・民進党代理主席は鄭南榕記念館の追悼式典と、鄭氏が自害した地点に掲げられた「自由巷」の看板お披露目に出席した。
 挨拶の中で陳代理主席は、命を懸けて言論の自由を守ることを選んだ鄭南榕氏の精神は多くの人を感動させると同時に、自由が天からの授かりものではないということを教えてくれる。我々は団結し、手を取り合い、台湾のために初心を忘れないよう、鄭南榕氏が台湾の自由民主と人権のために殉じた姿を思い出そう、などと述べた。

 陳代理主席によれば、毎年47日の命日には、感謝の気持ちをもってこの日を迎えるという。今年、鄭南榕氏が命を投げ出した場所を訪れ、台湾の人々が期待する「自由の小道」を歩いたことは非常に感慨深いものがあったという。
 陳代理主席によると、夫人の葉菊蘭氏には夫が自害して果てた最も辛い場所をたびたび訪れるほどの勇気は持ちあわせていないため、陳氏がすべての台湾人を代表して鄭南榕基金会の歴代董事長と、寄付や助力を惜しまなかった多くの友人たちによって、鄭南榕氏の精神が永遠に語り継がれることに感謝した。

 陳代理主席は鄭氏に感謝の気持ちを抱きながら「世俗的な見方や平凡の生命哲学を以てしては、鄭南榕を理解することは不可能だ。しかし、社会の中に一握り、国家のために命を賭す人々と、台湾の精神があれば、台湾には必ずや希望がある。台湾のために監獄に繋がれることは、人生の中で価値のあることだと考える人がいれば、台湾は決して敗れることはないだろうと信じている。鄭氏のように、自由に命を捧げた人を台湾人は誇りに思うべきだ」と述べた。

 陳代理主席は、鄭南榕氏が悲劇の自害をする一週間前に会っている。当時、陳代理主席は鄭氏に対し、人生は一度きり、命あればこそ引き続き台湾のために理想を追求できると訴えた。しかし、鄭氏は微笑みながら頷くだけで、ほとんど答えなかったという。そこで陳主席は、すでに鄭氏が心を決めたのだと悟ったという。鄭氏が自害に倒れた後、陳代理主席は非常に悲しむとともに自らを恥じ入った。というのも、陳代理主席の考える人生と生命の価値の選択と、鄭氏の考えるそれの距離がかくも遠かったからだ。「もともと鄭氏は我々のすぐ近くにいた。しかし、我々は彼から遠く離れていたのだ。」

 鄭氏は信じる道に殉じることで自由を守ろうとした。崇高な価値と堅い意志の力がなければ成し得ないことだ。鄭氏がまた台湾人に教えてくれたのは、台湾というこの地のために努力し、自由民主と人権を守ろうというのは決してただのスローガンではない。陳代理主席は常々「初心忘れるべからず」と自分自身を振り返っているという。様々な逆風の中で、理想の価値観からだんだんと遠ざかっていることはないだろうか。鄭氏の行動は誰もが成し得ないことだったが、鄭氏を失ったことは残念であった。

 今日、自由巷を歩いたことで脳裏に浮かんだのは鄭氏が自害したあとの場面だった。23年前から現在までの時間を思い出すとき、この一本の道を台湾の運命、民進党の運命、台湾が追求してきた自由と民主が辿ってきたのだ。鄭氏は現在、天国から我々を見つめているが、我々は民主自由の道の上でいったい何をしているだろうか。この道を歩む資格があるのだろうか。理想を追い求めているだろうか。台湾の自由民主のために努力する姿勢を堅持しているだろうか。今一度、鄭氏の後ろ姿を思い出し、自由民主と人権を追求するため、自分自身を振り返ろうではないか。

 今日の台湾社会において、理想を語る者は少ない。理想を語れば笑われる。多くの人々は功利主義に浸かっている。陳代理主席は「いったいなぜ努力しているのか。何のために頑張るのか。一生はなんのためにあるのか」と自問自答することがあるという。しかし、鄭氏のことを思い出すとき、自分は未だ道半ばだと感じる。陳代理主席によれば、鄭氏は無口で、最後に自害という行動に出たのも100%言論の自由のためであった。そして同時に、自由とは天からの授かりものではなく、常に努力を続けていなければ、台湾は自由を失ってしまうことを教えてくれたのである。

 陳代理主席は、鄭氏のこうした姿勢が永遠に台湾の人々の心に残ることを希望すると同時に、将来、民進党を引っ張るリーダーたちが、台湾のために努力する初心を忘れることのないよう希望すると述べた。一人の台湾人として、鄭氏に感謝すると同時に、台湾人のすべてが金銭至上主義ではなく、死を恐れ、私欲に走っているわけではないことを教えてくれたという。
 愛娘の竹梅さんが成長する過程にそばにいてやれなかったことについて、鄭氏は葉菊蘭夫人に申し訳ないと思っているかもしれないが、すべての台湾人が彼女たちを愛していることを知ってほしい。我々は今日、他者を思いやる精神に欠けているかもしれないが、鄭氏の精神を思い出し、彼に感謝することで、台湾のために初心を忘れず、皆がお互いに手を取り合い、団結することを希望する、などと語った。


 民進党第1457次中常会プレスリリース 2012-04-11

 民進党は11日、第1457次中常会を開催。台北大学経済系の王塗発教授を招いて「石油電力価格の合理化、選挙前後の情勢」と題する報告会を行った。
 林右昌スポークスマンによると、台湾電力、中台石油を含む国営事業は、価格構造の合理化、経営コストの透明化、経営効率の上昇などについて改善できる大きな余地がある。そのため、中常会では、国営事業における非効率的なコストの浪費を避けるため、民進党立法院団が責任持ってこれらの重要な民生物資の国営事業を掌管し、監視と抑制に責任持って力を発揮すべきと決議した。
 また、本日の中常会では全会一致で「520特別案件グループ」を設立させることが決まり、潘孟安中常委員が林佳龍、余政憲、蔡憲浩、徐佳青らの各委員を招集し、大型群衆抗議活動の実施について討議を重ねた。不公平・不正義かつ無能な馬英九政府に対し、台湾の有権者はもはや我慢の限界を超えており、生活もままならない。馬英九総統が国民の声に耳を傾けず、苦しみから目をそらしているため、民進党はすでに街へ出る準備を進めており、馬英九総統に対し、最大限の抗議と不満を表明し、台湾国民の怒りを見せる、とした。

 メディアからは、陳菊・代理主席が午前中、陳昭姿女史ら民間団体の代表一行と面会したことに質問がなされた。林スポークスマンによれば、民間団体は陳水扁元総統の特赦と医療人権に対して非常に高い関心を持っており、本日の中常会も、人道に基づき、政府は一刻も早く陳元総統に病院での治療をさせるべきとの認識で一致した。陳元総統の特赦について再度メディアから質問が出たが、林スポークスマンによれば、特赦は憲法によって総統に賦与された権利であり、総統は高度な政治的立場で考慮すべきであり、民間団体の主張、要求や行動を、民進党は尊重すると答えた。

 さらに、余政憲・中常委員から提案のあった47日を「言論の自由の日」とする件につき、中常会では、自由民主のため犠牲となった鄭南榕氏を記念するため、立法院党団によって推進するよう決議した。この記念日の設立によって、次世代の子々孫々が民主自由は決して天から与えられたものではなく、努力することでのみその価値が守られることを知る機会になる。それでこそ台湾の国民は真に幸福のチャンスを手にするのであり、国家の繁栄につながるだろう、と林スポークスマンは述べた。


 陳菊・代理主席、すぐに陳水扁元総統に病院での治療を受けさせるよう求める 2012-04-12

 陳水扁元総統が胸の疾患により体調に変調をきたし、12日に病院での治療を申請したことに対し、民進党の林俊憲スポークスマンは陳菊代理主席の談話として、関係機関に対し、医療人権と人道的な立場から、すぐに陳元総統に病院での治療を受けさせるべきだと呼びかけ。立法院党団の三役およびメンバーとともに面会に行く用意があると述べた。


 民進党2012年第14代党主席および第15代全国原住民族党員代表選挙登記名簿 2012-04-13

 2012年、民進党の第14代党主席および第15代全国原住民族党員代表選挙の立候補届け出は13日に締め切り、登記作業を終了した。候補者名簿は下記の通り。

一、第14代 党主席選挙立候補者(届け出順)
1      蘇煥智     
2      蘇貞昌     
3      呉栄義     
4      許信良     
5      蔡同栄     


二、第15代 全国原住民族党員代表選挙立候補者(届け出順)
1      曾智勇     
2      朱傅安順  
3      卡照.撒都(kacaw satu     

14代党主席選挙におけるテレビ政見発表会について 2012-04-18

 民進党中央党部は17日午後、「第14代党主席選挙におけるテレビ政見発表会」の第1回調整会議を開き、党主席立候補者本人もしくは代理人を呼んで調整を行い、以下の通り決議した。
 (1) テレビ政見発表会の日程は429()56()512()とする。
 (2) テレビ政見発表会の実施場所は高雄、台中、台北で各1回、合計3回とする。
 (3) 発表会は1回につき2時間30分とする。

 このほか、政見発表会が放送されるテレビ局も決められた。また、発表形式に関しては以下のとおり決まった。
  (1) 第一回政見発表会は「政見発表、候補者に対する質疑応答、結論」の3つのプログラムに分けて行う。
  (2) 第二回政見発表会は「政見発表、学者による各候補者への質疑応答、結論」の3つのプログラムに分けて行う。
  (3) 第三回政見発表会は「政見発表、候補者による各候補者への質疑応答、結論」の3つのプログラムに分けて行う。


 林右昌「NCCは買収による言論市場の独占を断固拒絶せよ」 2012-04-18

 国家放送通信委員会(NCC)が、旺旺中時メディアグループによる中嘉有線テレビの買収合併を審議している件に対し、民進党の林右昌スポークスマンは18日、民進党は台湾の言論の自由をこれからも守ると同時に、特定の財閥がメディアの独占につながる行動を進めていることに対し反対する。民進党は非常に強い関心を持って本案の進行を見守っていく、と述べた。林スポークスマンは、買収金額は760億元に達し、それによって118万家庭(全台湾の視聴家庭の4分の1)が影響を受けることになると強調。
 NCCがこの合併案を許可した場合、深刻なメディア独占の状態が出来し、台湾の言論の自由と視聴品質にとって脅威となるであろう。このため、民進党はNCCに対し、プロフェッショナルの良心を以って、この高度に社会争議を巻き起こした買収案の認可を拒絶するよう呼びかけるとした。

 民進党は長期にわたり、ケーブルテレビを視聴する民衆の権益に感心を持っており、台湾の8割以上の家庭が視聴するケーブルテレビが独占されることになれば、民衆は統一された視聴料金と、単調な番組を受け入れざるを得ず、チャンネルを自由に選択する権利を失ってしまう。馬政府はこうした状況を座視したまま傍観し、市場の独占が進行している状況を放任しているのだ。

 昨年、すでに800名以上の学者と100近い民間団体が立ち上がり、この買収案に対する反対の署名運動を行った。また、NCC7名の委員のうち、3名の委員が反対の立場を表明していることからも、この案件の争議性が見てとれるであろう。民衆の利益と言論の自由の立場から、民進党は立法院党団による厳重な監督だけでなく、NCCに対して反対の立場を表明し、同時に馬英九総統に対しても厳正なる警告を発する。再選のプレッシャーから解放されたからといって、見るものを見ず、聞くものを聞かず、メディアと台湾社会の長期発展を阻害すべきではない。

 さらに、民進党は具体的にケーブルテレビの改善を主張する。政府は免許制によって審査するシステムを構築し、業者に対して3年以内の全面デジタル化移行を求める。その結果、不合理な毎月の固定費用を廃止することができ、各家庭は合理的な費用支払により、番組やチャンネルを自由に選択する権利を得ることになる。


 民進党第1421次中執会プレスリリース 2012-04-18

 近来、馬政府の粗暴な石油電力値上げ政策により、物価の全面的な上昇が引き起こされている。こうした状況は、台湾の民生経済、なかんずく生活弱者の基本生活を深刻に破壊するものである。今日、困窮家庭が悲観のあまり一家心中するという悲劇が続発しているだけでなく、雇用者階級、自営業、中小企業など広範囲にわたって巨大な損害を被っている。こうした総括的な視点を欠き、国民を中心に据えない政策について、民進党は徹底的に厳格な責任追及を行うのはもちろんのこと、以下の主張を提出する。

 一、        景気が停滞し、国民の所得が未だ好転せず状況下、台湾電力などの国営企業が経営側の問題点を改善することなく石油・電力など重要な民生物資価格を値上げすることに民進党は反対する。

 2011年の主計処資料によれば、台湾では毎月の給与が3万元に満たない労働者が360万人にも及び、そのうち2万元に満たない労働者が100万人以上になるという。我が国の一人あたりの基本生活費用は毎月12000元ということを考えれば、収支の差はほとんどないと言えるだろう。また、馬政府の誤った経済政策のもと、国民全体の給与水準は13年前の水準に後退している。今般、石油・電力価格が2割近くも値上がりすることにより、全面的な物価上層が引き起こされ、給与水準が後退している国民にとっては生活コストの負担がより重くのしかかることになり、生活弱者にとってはよりいっそう困窮の度合いを増すことになるだろう。

 また、台湾電力、中台石油などの国営事業は長期にわたって業績不振にあえいでおり、購買先の選定や経営戦略の策定に不透明な部分が多く、国庫の損失を招き、ひいては国民の負担となっている。民進党は馬政府に対し、値上げを断行するより以前に、国会に対して経営業績の検討および改善成果の特別レポートを提出するように求めてきた。  
 また、「電業法」第59条二項および「国営事業管理法」第20条の規定により、石油・電力価格の調整案については「行政院公用事業費率審議委員会」の審議後、立法院での審議を経なければならず、一方的な価格調整は違法であって不可能である。民進党は、景気が持続的に低迷し、有権者の実質給与が減少している状況下においては石油・電力価格は値上げするべきではないと主張する。また、価格の変動に関しては、すべからく法に則って調整すべきであり、馬政府は即刻、一方的かつ民生経済に危害を加える誤った政策を中止すべきである。

 二、 民進党立法院党団は誤った経済政策が引き続き民生経済に打撃を与えることを全力で監督、阻止する。民進党は党団のメンバーがこれまで強力に政府の監視と努力を続けてきたことに感謝する。今後も引き続き党団が民生経済の安定化ために政府を監視し、国民の経済生活困窮化を防ぐための努力を続けていくことを求める。

 三、       民進党が首長を務める自治体では、積極的に市民生活の安定、弱者扶助などの福利厚生に積極的に取り組んできた。今般、民生物資価格の上昇により、国民の経済生活、中小企業、とりわけ弱者家庭は深刻な影響を受けている。民進党は党所属の首長が執政する自治体からの協力により、民生物資の価格安定、行政地域内の中小企業への協力、弱者家庭および困窮家庭に対する扶助など、国民生活への支援を継続していく。


 第14代党主席および第15代全国原住民族党員代表選挙における候補者番号抽選の結果について 2012-04-19

 民進党の第14代党主席および第15代全国原住民族党員代表選挙における候補者番号の抽選が行われ、下記の通り決まった。

 第14代党主席選挙候補者番号
 1    蔡同栄
 2    蘇煥智
 3    許信良
 4    呉栄義
 5    蘇貞昌

 第15代全国原住民族党員代表候補者番号
 1    朱傅安順
 2    卡照.撒都(kacaw satu
 3    曾智勇


 林俊憲「馬政府は国内外の人権状況を美化、自画自賛にすぎない」 2012-04-20

 馬英九総統が20日、公約であった国家人権レポートを発表したことに対し、民進党の林俊憲スポークスマンは記者会見を開き、このレポートは馬政府によって発表されたものであり、自ら自己評価する場合には自画自賛する結果に終始するだけでなく、レポートでは馬政府が過度に国内の人権状況を美化していると述べた。

 林スポークスマンによると、馬政府の政権発足以後、台湾における人権の基本的部分である報道の自由が継続的に後退している。民進党政権の時代、台湾における報道の自由度は世界で35位から32位に上昇したが、2008年に政権交代が行われた後、台湾の新聞自由度は一転して43位から48位へと後退している。

 国民の表現の自由については、近来の石油・電気料金、健康保険料の値上げにより、国民は内心の不満を表明したいと考えているが、馬政府はこうした権利に対しても制限を加えている。民進党が準備を進めている519デモに関し、道路使用許可申請などの過程でたびたび難癖を付けられている。さらに、馬政府は就任式典におけるデモ禁止区域の範囲を想像以上に拡大しており、昨年の国慶節の管制区域よりも大きく設定されている。

 林スポークスマンは、馬英九総統の就任式典では屋外の祝賀イベントは行われず、屋内で実施されるにもかかわらず、なぜこれほど広範囲のデモ管制区域を設定する必要があるのかと疑義を呈した。さらに、国民党は長年、集会やデモを規制する集会デモ法の廃止に反対してきており、国民が不満の声を上げていることに対し、見ざる聞かざるのやり方で答えていると批判した。

 また、馬英九総統が特に関心を持っている人権テーマに中国国内の人権問題が含まれていることに対しては「非常に風刺的だ」と述べた。馬英九総統は、総統就任前に常々天安門事件に関心を持っていると発言し、中国の民主化運動家の王丹らとの往来もあった。しかし、2008年に総統に就任すると彼らとの会見を拒絶し、「総統と会うのは、天に登るよりも難しい」と言わしめたのだ。

 さらに、総統就任後は公に天安門事件について語ることもなく、その態度は後退、萎縮し続けている。わずかにネット上で短い談話を発表するのみだが、その内容も、人権を迫害し独裁を続ける中国政府の人権状況が進歩しているなどという摩訶不思議なものだと指摘した。


 政党と政策交流、民進党訪日団「アースデイ」に出発 2012-04-21

 民進党中央党部日本訪問団一行は22日、「アースデイ」の日に政党交流5日間の日程で日本へ向け出発する。今回の行程では、各政党を訪問し、交流をすすめるほか、311東北大震災の被災地である仙台市を訪問し、被災後の再建状況を実地に視察する予定だ。また、訪問団は原発廃止運動に積極的に取り組む作家、劉黎兒氏や日本環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長らを訪問し、永続的エネルギー政策などのテーマについて会談する。

 今般の日本訪問団団長で、民進党スポークスマンの林右昌によれば、訪問スケジュールは政策と政党交流が基軸となっており、メンバーは東北地方に2日間滞在、東京に3日間滞在し、26日夜に台湾へ戻る予定である。東北の被災地を訪問するほか、メンバーは自民党、民主党などの各政党所属の国会議員、地方議員、党務担当者などと会談し、日本国内の政情および政策、選挙運動の発展、お互いの選挙活動の経験などの意見交流を行う予定だという。

 また、林スポークスマンは、原発を廃止し、永続的な代替エネルギーの発展が民進党の基本主張および目標となっており、311東北大震災を経験した日本を訪問することで、実際の現場を目にし、専門家の有力な意見を聞くことができるだろうと話す。さらに、日台両国の関係は長期にわたり良好で、民進党も日本の政界と緊密に連携している。今回面会を予定している日本の政界関係者はこれまでにも台湾もしくは日本で会見したことがあり、旧友との再会といえるだろう、と述べた。

 訪問団のメンバーは総勢11名で、今年初めに嘉義県の立法委員に立候補した蔡易餘氏や中央党部政策会および選挙関連部門の主任クラスが含まれている。


 民進党第1458次中常会プレスリリース 2012-04-25

 民進党は25日、第1458次中次会を開催し、元金融管理委員会主任委員の施俊吉氏を招いて「メディア買収合併問題、旺旺中時メディアグループを例にして」と題した報告会を行った。終了後、中常会は以下の声明を発表した。

 一、巨大メディアである旺旺中時メディアグループが中嘉インターネット企業を買収合併する申請案につき、NCCが軽率に申請を認可したならば、深刻なメディア独占状態を生み出すこととなり、台湾の言論の自由空間を阻害する結果となる。民進党は再度、厳正なる警告と呼び掛けを馬政府に対して行う。政府は責任を回避せず、財団がメディア資源を切り離すことを傍観することで公民社会の発展が阻害されることを防ぐべきである。

 二、馬政府は「メディアを国民に返還すべき」と民進党は強調する。ラジオ・テレビは娯楽や情報を提供するのみならず、国民に対して様々な議題についての意見を形成する大きな力を有している。放送メディアは権力の行使を節制し、政治を監督する本来の役割を発揮するべきである。さもなくば、政治操作の不当な道具に成り下がることであろう。
 民進党籍の立法委員は委員会を招集してこの件についての特別報告を受け「メディア独占の不当な影響力についてNCCは実質審査するべき」の決議を行った。民進党もこの件について継続して関心を持ち、台湾国民とともに馬政府に対し、公衆の利益と言論の自由を堅持する立場を守ると同時に、管轄機関に対しては厳格な審査によって放送メディアが第4の権力としての役割を取り戻し、言論が過度に集中することなく、有権者が情報を自主的に選択する権利と尊厳を確保するよう求める。

 中常会終了後、林俊憲スポークスマンによれば、民進党は今後も陳水扁元総統の健康と医療人権問題について関心を持っており、陳菊・代理主席は特に立法院党団総招集人の柯建銘氏を陳元総統の病院治療責任者として指名し、家族や民間団体との連絡窓口となるよう指示した。

 このほか、会では519デモ活動の企画案が正式に決定した。現在の計画では、3つの路線が設定されており、スタート地点は台湾大学、萬華駅、旧松山タバコ工場を出発したデモ隊は、最終的に北平東路と林森北路の交差点で集会を行う。林スポークスマンによれば、当日、民進党は10万人のデモ参加を呼びかけており、馬政府に対して国民の不満を伝達する。また、国民生活に関心を持つすべての団体が共同参加することを歓迎するとし、詳細については次週の中常会で決定されるとした。


 鹿港補欠選挙、有権者に関心を持たない馬政府に選挙で教訓を与えよ 2012-04-27

 28日には鹿港鎮長の補欠選挙投票日である。民進党の林俊憲スポークスマンは27日午前、鹿港の補欠選挙は、有権者が馬政府の荒唐無稽な執政に教訓を与えるだけでなく、かつて「一府、二鹿、三艋舺」と呼ばれた悠久の歴史を誇る鹿港が栄華の日々を取り戻す鍵となる、と述べた。林スポークスマンは鹿港の有権者に対し、自らが鹿港の未来を決するとの気概を持って投票しようと呼びかけ、民進党の黄振彦候補者を選択することで、清廉潔白で効率的な民進党執政を実現して鹿港の栄光を取り戻そうと話した。

 林スポークスマンによれば、これまで馬政府の執政はデタラメなもので、国家の発展が停滞しているだけでなく、国民生活も日に日に困難を極めている。さらに、国民所得が馬英九総統の経済政策の失敗によって13年前の水準に後退しているにもかかわらず、馬政府はさらに石油・電力価格の大幅値上げを断行し、国民生活を窮地に陥れようとしている。
 今月初め、馬英九総統が鹿港を訪問し、国民党籍の鎮長候選者を激励した際も、多くの鹿港住民が石油・電力価格を値上げしないようにと陳情したにもかかわらず、馬英九総統は拒絶したばかりか、当夜には石油・電力価格の値上げを宣言。馬英九総統が考える国民生活とは、鎮長の補欠選挙よりも重要ではないということだ。この度の補欠選挙は、国民に関心を持たない政府に対し、鹿港住民がお灸をすえるとともに、馬英九総統に対し「国民こそが一番重要」と訴える絶好の機械である。

 林スポークスマンは「一府、二鹿、三艋舺」とは、まさに鹿港が台湾の歴史上重要な地位を占めていることを示しており、長期にわたる国民党政権の長期的視野を欠いた執政により、鹿港の発展は停滞、衰退を繰り返し、歴史資源の価値を貶めている。補欠選挙の民進党候補者、黄振彦氏は、長期にわたりこの地のために努力してきただけでなく、公約として「鹿港国家歴史風景特定エリア」の設立を掲げており、すべての鹿港住民がともに努力することで鹿港は再び栄光を取り戻すことができるだろう。民進党執政の良好な伝統を維持し、黄候補者が当選すれば、鹿港も他の民進党執政自治体と同様、潜在力を発揮して発展し、誇りある郷土となるであろう、などと述べた。


 陳菊・代理主席「鹿港の勝利は馬政府への不信任。鹿港の栄光を取り戻せ」 2012-04-28

 鹿港鎮長補欠選挙の結果、民進党の黄振彦候補者が大差で勝利を収めた。民進党の林俊憲スポークスマンは陳菊・代理主席の「これは鹿港住民の勝利であり、新鎮長にとっては責任の始まりである!」とのコメントを発表した。
 陳代理主席は、この選挙結果は鹿港住民が改革を大きく期待しているのみならず、馬政府の失政に対する不信任でもあるとしている。

 また、1月の総統選挙以後、抑制を失った馬政府はあたかも放し飼いとなり、ラクトパミン混入肉の輸入、鳥インフルエンザの隠蔽、「一国二区」制度の表明など、やることなすこと争議を巻き起こしている。最近では、不合理な石油・電気料金の値上げなど、一連の失政によって有権者の怒りは頂点に達している。陳代理主席は鹿港住民が最も直接的な方法で台湾国民の怒りを代弁したことに感謝するとともに、崖っぷちの馬政府に対し「国民の怒りを直視せよ」と呼びかけた。

 また、鹿港の補欠選挙での勝利は、潤沢な党資産がなくとも、明確なビジョンを持ち、真摯に鹿港の心を一つずつ掴んでいけば、最終的には地元住民の大きな支持を得ることができる事の証明である。陳代理主席は鹿港住民の支持に感謝すると同時に、当選した黄振彦氏に対し、全力で高品質な「民進党執政」を行い、鹿港の栄光を取り戻すとともに、地元住民が最大限の幸福を享受できるようエールを送った。

 林スポークスマンは、陳代理主席は地元住民のほか、補欠選挙での勝利のため、不眠不休で支援にあたった党関係者を労いった。また、公正な選挙空間が確保され、全党挙げて団結努力すれば、民進党は多くの有権者の支持を集めることができるとし、今回の鹿港の補欠選挙の結果がそれを如実に表していると述べた。


編集後記
風薫る4月、台湾も気持ちのいい季節を迎えています。この度、新たに担当となりました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
担当者交代により、ニュースレターの発行が滞り、ご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。
次号(5月号)からは正常にお手元へお届けできる予定です。
ご要望、ご質問などは、foreign@dpp.org.tw までお願い致します。

担当:早川友久

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