2013年5月3日金曜日

民進党蘇貞昌主席 アメリカ合衆国下院スティーブ・チャボット議員とエニ・ファレオマヴァエガ議員と会見






アメリカ合衆国下院外交委員会アジア太平洋小委員会委員長で共和党のスティーブ・チャボット議員と、同じく下院議員で同委員会民主党筆頭委員のエニ・ファレオマヴァエガ議員の訪問団が3日、民進党主席蘇貞昌を訪問し、台湾と米国関係及び陳水扁前総統の保外就医(医療のための保釈)などの議題について意見交換を行った。 

会談の中で両議員は、前日台中に陳前総統を見舞いに行ったことを明らかにし、陳前総統が執政者であるかないかに関わらず、彼らは陳前総統と良き友人であり、陳前総統の健康状態が以前と比べて悪化しており、面会中常に手が震えてきつ音の状態が見られていたことについて関心を表した。両議員は、陳前総統の事件は、党によって意見が異なるかもしれないが、陳前総統は台湾の民主自由の過程で一定の貢献があった方だとし、訪台前に多くのアメリカの上院下院議員が陳前総統を心配していたことに触れ、彼らは陳前総統のお見舞いに賛成し、前総統に服役期間中に人道的な保護が与えられる事を希望している、と述べた。

蘇主席は両議員に陳前総統に対する関心に感謝を表し、主席自身も何度も陳前総統を見舞ってきたこと、また台中の培徳刑務所へ移監させられた2日目にも見舞いに行ったことに触れた。主席は、陳前総統の健康状態は法律上の保外就医(医療仮釈放)の条件を満たしており、台湾の3分の2の議会、国民党が大多数を占める議会でも、陳前総統の保外就医を求める決議が採択している。国民党の郝龍斌市長も支持をしており、国民党の受刑者の多くが保外就医を認められているのに対して、陳前総統は未だ保外就医を認められていない。台湾の人々も、このことは政治と政党の立場が違うからであると考えている、と述べた。

 エニ・ファレオマヴァエガ議員はまた、アメリカの下院外交委員会アジア太平洋小委員会のスティーブン・ソラーツ前委員長がかつて李登輝前総統と面会したことに触れ、このたびの訪問で、台米関係が更に緊密になり、アメリカと中国の交渉のときに、台湾が鍵となっていくことは、アメリカの利益だけでなく、台湾人にもとても重要なことだと述べた。エニ・ファレオマヴァエガ議員はまた、多くの中国人観光客が台湾に来て、台湾の自由民主を目にし、中国人を啓発していると指摘した。蘇主席は、 スティーブン・ソラーツ委員長が台湾を訪問したときに、主席も委員長と食事を共にしたが、台湾は国民党の権威政治と38年の戒厳令を経験し、この期間多くのアメリカの議員や世界の友人たちの支持で、台湾は権威政治を突破し、民進党を結党することができたと述べた。

両議員がこのたび先に日本と韓国を訪問したのち、台湾を訪問したことについて、蘇貞昌主席も、今年の2月に訪問団を結成して日本を訪れ、60名を超える日本の衆参両議員と面会してきたと述べた。日本側との会談の中で、他の地区よりも東北アジア地域が比較的安定しているのは、アメリカ、日本、韓国及び台湾など民主の価値を認めている国家の努力があり、今後も一層の共同の取り組みが必要であって、これはオバマ総統のアジア回帰政策と日本の安倍晋三首相の「セキュリティダイヤモンド」構想に呼応しているものである、と説明し、両議員もこの考え方に同意を示した。 

蘇貞昌主席は、会談の中で、6年前の新年にスティーブ・チャボット議員と官邸で食事をした折、新年の紅包を送ったことがあったと述べた。スティーブ・チャボット議員はそれに対し、当時主席が飼っていた小さな犬で、交通事故にあった「チャビー」のことが深く印象残っており、チャビーは今どうしているか、と尋ねた。蘇主席は、チャビーは交通事故のあと、医者は安楽死を薦めたが、家族全員で助けようと決め、術後は一生懸命面倒を見て、今年で事故から既に8年目になる。「事故に遭い、面倒をみるのが大変だとチャビーを見捨てることはできなかった。これが愛であり、友情であり、責任です」と話した。スティーブ・チャボット議員が関心を示してくれたことに、主席は感動し、議員の物事や人に対する愛情と同情の念に感銘を受けた、と述べた。両議員もチャッピーの話に深く感動した様子だった。

会談終了後、蘇主席は両議員とともにメディアのインタビューを受け、スティーブ・チャボット議員は再度陳前総統に対する関心を表明した。議員は、これはオバマ政府や、アメリカ議会及び米国在台協会を代表してではなく、個人として、台湾政府が人道の立場から陳前総統に対して保外就医をうけさせることを希望している、と述べた。

スティーブ・チャボット議員とエニ・ファレオマヴァエガ議員の訪問団は米国在台協会台北事務所副所長であるBrent Christensen氏ら職員を伴って民進党本部を訪れ、蘇主席、台湾人公共事務会(FAPA)李清泰前会長、国際事務部謝懷慧副主任らと共に、約1時間の会談を行った。

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