2013年11月25日月曜日

民主進歩党政策会・呉釗燮執行長:中国の一方的な防空識別圏設定は、地域平和を破壊し台湾の主権を侵害する


中国が一方的に釣魚台(尖閣諸島)を「防空識別圏」に入れ、地域平和を破壊したことについて、民主進歩党政策会釗燮執行長は25日、国際部劉世忠主任、中国事務部洪財隆主任、及び淡江大学戦略・国際関係研究所陳文政教授とともに記者会見を開き、民進党の厳重抗議の立場を表明した。

釗燮執行長は馬政府に対して3つの要求を示した。

1.政府は中国に対して厳重抗議するべきである。2.台湾は友好国と密接に連絡を取り、今後の事態の進展を注視し、必要な協力を行うべきである3.台湾東北海域の我が国防空識別圏内の国軍戦闘機と艦艇の警邏は、中国の防空識別圏設定に影響を受けるべきではない。実際の行動で以って、我が国の主権と安全を守るべきである。

 釗燮は、数日前に中国政府の出した声明は、一方的な「東シナ海防空識別圏」の設定であり、我が国東北地区の防空識別圏も組み込まれ、我が国の彭佳嶼海域と隣接している。これは我が国の主権と国防安全への重大な挑戦である、と述べた。このような中国の行為に対し、民進党蘇貞昌主席はすぐに声明を発表した。中国のやり方は地域覇権の表れであり、馬政府は中国の侵略を許さず、中国政府に対し、非理性的なやり方で地域の安定を破壊させないよう求めるべきとの考えを示し、民進党の台湾の主権と安全を守る確固とした立場を表明した。

釗燮は、現在48時間が経過したが、この件について国家安全会議が関心を示し、国防部が遺憾の意を表明した以外、馬政府は実際何の対応も行っていない。よって蘇主席は自分に外交事務担当の劉世忠主任、中国事務担当の洪財隆主任、国防事務の国防チーム陳文政召集人を集めるよう指示したと述べ、再度、以下の声明を発表した。

1.中国政府が一方的に防空識別圏を設定して、台湾、日本の既存の防空識別圏と重複させてくるやり方は、国際的に不適切なもので、目的は一方的な現状変更の試みである。このことはアジア太平洋地域の緊張を急速に高めており、地域の安定と平和を破壊する深刻な行為である。民進党はこれに対して、このような無責任かつ挑発的な行為に対し、厳重な抗議を行い、中国政府に声明の即時撤回を要求する。

2.中国政府は2009年以降、何度も領土争議の「核心利益」を主張し、2012年の秋以降、各国の反対も顧みず、東シナ海の論争地域に戦闘機と戦艦を派遣し、緊張と対立の情勢を高め続けてきた。中国の拡張主義の行為は、地域の平和安定への挑戦である。民進党は地域情勢についてこれまで何度も声明を発表しているが、他の国々に対してともに中国の拡張行為を注視し、反対しようと呼びかけている。もし世界各国が実際の行動で中国の拡張主義の行為を阻止しなければ、中国の軍事侵略を助長するに等しくなると懸念している。

3.我々はアメリカのケリー国務長官が、中国が一方的に現状を変えようとしていることを非難し、ヘーゲル国防長官がアメリカはアジア太平洋の同盟・友好国との約束を果たすと述べたことに対して支持を表明する。また、我々も海外の友好国とともにアジア太平洋地域の平和の安定を守りたいと考えている。     

4.中国が一方的に我が国と重複する防空識別圏を発表したあと、馬政府の今に至るまでの反応は軟弱で、異なる部門から別々に関心と遺憾の意が示されただけである。反対や譴責もなく、政府は国家の主権と安全を守る能力がなく、既に役割を果たさないところまで来ている。民進党は馬政府の中国の防空識別圏設定に対する対応には極めて失望している。

5.歴史的に見ても、拡張主義に対して弱腰であれば、拡張主義の行為を更に助長することへと繋がっていくものだ。またその後の対応の代償も高くつく。よって民進党は馬政府に3つの要求を行う。

1. 中国政府の一方的な設定は、アジア太平洋地区の現状への挑戦であり、厳重に抗議すること。

2. 友好国と密接な連絡を取り合い、ともに事態の進展を注視し、必要な協力を行うこと。

3.台湾東北海域の我が国防空識別圏内の国軍戦闘機と艦艇の警邏は、中国の防空識別圏設定に影響を受けるべきではない。実際の行動で以って、我が国の主権と安全を守っていくこと。

真晨報の記者が、中国と日本の間で紛争が発生する可能性、及び、一旦軍事衝突が発生した場合、民進党と台湾はどのような立場をとるべきか、と質問した。これに対し釗燮は、今後の事態の進展について余計な推測はしないが、台湾海峡や南シナ海へ拡大していく動きがないかを含め、引き続き民進党はこの件を注視していくと述べた。しかし、もしも衝突に発展するようなことがあれば、台湾は国際的なパートナーと一定の連絡を取りながら一致した行動をとっていくべきであろう、との考えを示した。

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