2013年12月4日水曜日

民主進歩党第15期第60回中央常務委員会プレスリリース


民主進歩党は4日、第15期第60回中央常務委員会を開催した。中華経済研究院彭素玲研究員を招き「台湾経済の状況と展望-U字回復かL字低迷か」の報告及び民進党政策会の呉釗燮執行長から「中国の一方的な東シナ海防空識別圏設定の情勢分析と対策」について報告が行われた。今日の常務委員会では、「2014年直轄市議員推薦候補者予備選挙事務スケジュール」が公布された。

党の林俊憲スポークスマンは、発表した「2014年直轄市議員推薦候補者予備選挙事務スケジュール」は、2014212日の中央執行委員会で各直轄市議員選挙区推薦候補者人数が決められ、224日から28日に登録手続きが行われ、36日から14日までを調整期間とし、324日から516日まで各地域予備選挙に関する世論調査を実施し、5月末に中央執行委員会が民進党の直轄市議員推薦候補者名簿を発表する、と述べた。

蘇貞昌党主席は、常務委員会の挨拶で、馬政府は2度もガソリン代、電気代のダブル値上げを実施し、昨今20キロのガスボンベが1000元以上にも値上がりした。人々の生活は苦しく、357万人の月収が30,000万元にも満たない。中国の一方的な東シナ海防空識別圏の設定は、地域の平和安定を破壊し、台湾の主権を侵害している。それなのに馬政府の対応は、弱腰かつ遅く、滅茶苦茶なものである。馬総統は各国に対し中国と話し合うように呼びかけ、国際社会に台湾と中国は同じ仲間であるかの誤解を与え、台湾が「中国の手下」となってしまっている、と批判した。

ここ数日の官僚の発言について蘇主席は、上の者がしっかりしていないと下の者もまともにならない、と述べ、馬総統のリーダーシップがないために、たびたび官僚のひどく傲慢な言葉が飛び出しており、官僚が立法院での質疑応答を拒否する事態まで発生している。立法院には馬英九を擁護する人々、好き勝手な振る舞いをする国民党立法委員がいる。官僚も自然に国会や国民を軽視するようになっている。蘇主席は、来年末の七合一の選挙は、人々の力を見せつけ、馬政府に試験を受けさせるときであるとし、民進党は引き続き監督を続け、国民党執政を牽制し、人々の支持を得るよう努力するのである、と述べた。

彭素玲研究員の「台湾経済の状況と展望-U字回復かL字低迷か」の報告を聞いた後で蘇主席は、馬政府の執政以来、台湾経済は失速し、人々の生活は全く向上していない。去年台湾の経済成長率(GDP)は僅か1.32%、当初の予想4.58%の3分の一であり、全世界の平均成長率の2.6%よりも更に低くなっている。現在主計処は今年の経済成長率を1.74%に修正中で、これは年初設定した3.8%の経済成長目標と比べると、政府は責任を回避できない数字である。蘇主席は、馬政府は常に情勢を見誤り、間違った対策を取っている。経済が弱っているときに更に悪い政策をとり、経済が好転する時にはその邪魔をしている。それは去年の昨年のガソリン電気のダブル値上げであり、証券取引所得税の徴収再開であり、今年の第四原発公投問題、食の安全問題、国民党の政争など、どれを見ても、馬政府が台湾経済停滞の悪の根源であることがわかる。
 
客観的に経済資料を分析すると、経済成長が予想通りに行かなかった主な原因は、輸出の深刻な減少と、国内消費の不振であり、これに厳粛に対応しなければいけない。現在、経済の問題を解決させようと政府が執っている経済対策は全く効果がなく、「我々は政府に対し、速やかに有効的な経済全体の対策を提出することを要求する」、と述べた。この他、蘇主席は、シンクタンク、政策会に対し、民進党立法委員団と協力しながら、政府の経済建設目標が達成しておらず、経済指標が予測どおりに行かず、産業転換がうまくいっていない、人材育成不足、等諸々の根本問題に対して、引き続き厳しく監督し、問題点を指摘していくよう要請した。 

釗燮政策会執行長の「中国の一方的な東シナ海防空識別圏設定の情勢分析と対策」の報告を聞いた後、蘇貞昌主席は、中国が防空識別圏を宣言し、各国に事前に話し合いなく、韓国、日本、台湾の防空識別圏と重ねたことは、関連各国の強い反発を引き起こしたとし、主席は、この件は台湾の主権と核心利益に関連するというのに、馬政府の対応は「弱すぎ、遅すぎ、滅茶苦茶」であるばかりか、中国の仲間となって 焦点をごまかしていると述べた。「馬総統が関連国家に中国と話し合いを要求するのは、中国の手下に成り下がっている」「民航局局長も嘘で混乱させて、3度も言い直しをし、でたらめである」と批判した。

 
蘇主席は、民進党は最初から、台湾の主権の侵害は許されないと強調し、中国の覇権的行為は受け入れないとしてきた。台湾はアメリカ、日本、韓国等の「民主同盟」と一致した行動をとるべきだと主張し、中国に一方的な設定の撤回を要求してきた、と述べた。中国の一方的な行動は地域の緊張を引き起こしており、この件について、蘇主席は国際部、政策会、シンクタンクなどに、引き続き事態の展開を注視するよう求め、立法院党団に馬政府が台湾の主権利益を守るよう監督し要求するよう依頼した。

メディアが経済建設委員会の主任委員・管中閔がボーナスのカットについて「そんなものはどうでもいい」と発言した件について、蘇主席は常務委員会の会議前のインタビューで、主任委員の不適切な発言はよくあることで、馬総統がいまだに委員にいい加減なことを言うのを許し、地位に居座らせているからであり、これは委員の傲慢さを助長するだけである。そして他の官僚がその真似をすることに繋がっている、と述べた。蘇主席は、2つの原因がこのような現象を引き起こしたと考えているとし、一つは、馬総統はこのように無能なリーダーであるから、このようにおかしな官僚が出現するということ。2つ目に立法委員に馬総統を擁護する一部の人たちがおり、好き勝手に振舞う国民党立法委員がいるということ。自重しない者は人からも尊敬されない。官僚は自然と立法院を軽視するようになった。蘇主席は、政府の経済対応が民衆の不満を引き起こし、経済建設委員会の主任は恥を知らず反省もなく、改正を検討することもなければ辞任で責任を負うこともない。度々傲慢な発言で民衆を刺激している。こうなると、人々は力を示し、このような国民党を淘汰するしかなく、来年の選挙で多くの人々が民進党を支持し、野党により一層の牽制力を発揮させる事を希望している、と述べた。

民視の記者が、民進党は昨日新北市長立候補者に游錫堃元行政院長を指名したが、外部の論評では勝ち目のある大台中市選挙に出るのではないかという声があった。これに対し、蘇主席は、民進党は指名のしくみがあり、順調に早く人選ができる、これは民進党の肯定すべき点である。主席は、民進党は候補者が選挙を戦うのに余裕を持って準備できるようにしているとし、特に新北市は現在の国民党市長に挑戦することになり、よって、今年民進党の指名はいつもよりも早くなった、と述べた。主席は、過去、游行政院院長の宜蘭での素晴らしい県長経験と新北市との関係、とりわけ、行政院長の時に、新北市の交通や治水問題等を解決したことから、今回游院長が世論調査で勝ち抜いたことは意外なことではないとし、もとより、各界の人選についての思いはそれぞれだが、民主の仕組みに従って、全党一致で勝利への努力をしていく、と述べた。

《自由時報》記者が台北市長の人選はいつ決まるか、と尋ねたのに対し、蘇主席は、台北市と他の県市の状況は異なっており、「相手の人選がまだはっきりしておらず、民進党は敵の策略がまだ分からないうちに、自分の手札を表すことはしない」 と述べた。党内では多くの人が立候補に意欲的だが、民進党内には既に指名の仕組みがあり、一切がそれに基づき進められている。いい人選がなされ、勝利することを希望している、と述べた。

 

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