2014年2月10日月曜日

王郁琦主任委員の同行メディアが中国に入国拒否。民進党は、先に報道の自由保障協定へ署名すべきと呼びかける。


台湾のメディアが大陸委員会主任委員の中国訪問に随行し「王張会」の取材を申し込んだが中国にビザの発給を拒否された一件について、民主進歩党の林俊憲スポークスマンは10日、中国は報道の自由と国際公約に厳重な違反を行い、台湾の基本価値にも違反している、と述べた。馬政府がこのような状況下においても「遺憾」の2文字しか反応していないことについて、民進党は馬政府の軟弱無能な姿勢を非難し、大陸委員会に対し、全てのメディアが同行取材できるよう働きかけるべきだと呼びかけた。そして、国民の真実を知る権利を守り、王郁琦主は対岸の役人との会談の際に、中国政府に対して厳重な抗議を行うべきだ、と述べた。 

俊憲スポークスマンは、王郁琦は台湾政府高官として初めて正式に中国を訪問し、報道によれば、王氏は南京大学で「台湾の民主」と題した講演を行い、台湾が大切にしている民主価値を語る予定だという。しかし王主任委員が出発前に、台湾メディアが中国に入国取材拒否にあうという台湾の普遍的な価値と民主自由の侵害行為があったにも関わらず、馬政府の態度は軟弱そのものであった。これはまったく皮肉なことである、と述べた。両岸は現在報道メディア機関の相互設置を話し合っているが、台湾の記者が中国にこのような圧力をかけられて、この機関設置の話し合いを続けていけるのか?台湾の基本価値が堅持できないならば、このような両岸交流は意味があるのか?と述べた。 

中国事務部主任の洪財隆は、今回の事件は両岸の報道自由保障協定に先に署名することの重要性を改めてはっきりさせたものであるとした。両岸は2008年から続々と18項目の協定と立法院で審議中の両岸サービス貿易協定にサインしたが、今回の件からも、両岸で報道メディアの常設機構設置の前に、先ずは「両岸報道の自由の保証協定」を締結すべきである。なぜなら台湾には報道の自由があるが、中国は情報が不透明で、取材が不自由であり、このような状況においては、両岸メディアの交流は協定によって保証される必要がある。片方による説明できない理由や特殊な原因によって、勝手に片側もしくは国際的なメディアの取材が拒まれるべきではない。

洪財隆は、王郁琦主任委員はこれから中国南京で行われる「王張会」に向かうが、王委員はこの事件について中国側に関心と改正の要求をする機会が多々あるはずだ。タイミングとしては、以下がある。1、11日出発前に中国に直ちに是正するよう求め、11日午後2時の「王張会」の前に厳正な抗議を行うべきだ。2、王委員が12日に南京大学で講演を行い、台湾の価値と経験をについて話をする際に、中国で台湾の一部メディアが拒否されていることについて話すことができる、と述べた。 

このほか、林スポークスマンは、民進党の「王張会」に対する幾つかの基本原則と要求について述べた。「王張会」は台湾の主権を守るべきであり、透明性を確保し、国会の監督を受ける等の三原則を堅持すること、並びに「話し合われるべきこと」と「話し合われるべきでないこと」が幾つかある。話し合われるべきことは、人権自由、サービス貿易協定の再協議、食品安全協定の実現、両岸犯罪捜査協力協定の実現、投資保証協定の台湾人ビジネスマンに対する保証の実現である。話し合われるべきでないことは、一中原則、敵対状態の終止、平和協定、軍事協力のしくみ構築、及び統一前の政治の枠組みと両岸統一などの政治協議である。 

そのほか、教育部が、昨今争議となっている高校の歴史課学習指導要領の微調整問題について、近日中に正式発表するかもしれないという件について、林スポークスマンは再度、民進党は、学者と専門家、民間団体の抗議活動を支持し声援を送っていくとを述べた。民進党立法院団は教育部にブレーキをかけることを強く求め、今月21日に開かれる立法院の質疑上で、民進党は強い質疑と阻止行動を行うとした。

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