2014年5月28日水曜日

第15代民進党主席就任式、蔡英文新主席挨拶全文



民主進歩党は28日、第15代民進党主席就任式を開催した。蔡英文新主席の挨拶は以下の通り。 

蘇主席、皆さん、こんにちは。 


たった今、私たちは主席交代の儀式を行いました。蘇主席はこの重い責任を下ろし、私はここで蘇主席に対し、2年間本当にお疲れ様でした、と申し上げます。特に林義雄前主席が、ハンガーストライキを宣言し、絶食で脱原発の理念を実現させようとしていた時、問題解決のために四方を駆け回っておられた主席を見て、私を含む党員は皆、主席の表したその心に感動を覚えていました。蘇主席、あなたがしてくださったことに、心から感謝します。


私たちは過去において、競争があったかもしれず、その競争が大げさに書かれことがありました。しかしながら、競争の中にあっても、私たちはお互いの民進党に対する感情や本土価値の堅持、台湾の民主化の進化と進歩価値の信念に対する思いを疑ったことはありません。 

私たちは全ての党員と同じく、民主進歩党のメンバーとして、民主的なシステムの下で競争し、共同の信念と価値に基づいて協力しあってきました。競争と協力は、これまでずっとこの政党が前進していく原動力でした。

民主と進歩、は私たちの党の名前です。そして最も大切な価値であります。民進党結党メンバーの皆さんが、今ここにも何名かいらして下さっていますが、当時牢獄に繋がれたり命を落としたりする危険をおかしてまで、独裁者と対抗し、民主主義の獲得に奮闘してきました。そして、20世紀の最後の20年で、民主は社会が認める進歩的な価値となったのです。

多くの先輩たちの努力によって、我々は順調に台湾の民主化を進め、政権交代を成し遂げました。しかし我々は進歩的価値を求める速度が、社会の期待に追いつけず、政権を失いました。

この期間の歴史を振り返ると、民主化を推し進める過程において、我々は自由と民主を有するための代価が大きいことがわかりました。政権交代の過程で、我々は一人の執政者、責任感ある執政者はどうあるべきかを学び、人々の善良な統治に対する期待を身をもって感じてきました。

この台湾民主とともに成長してきた過程で、我々は真剣に過去の政権の経験を見直すだけでなく、更に台湾の社会は民進党に将来何を期待しているのかを、振り返らねばならないことに気付かせてくれました。新しい時代を迎えて、社会が認める進歩的な価値とは、一体何なのでしょうか。

現在、我々は行動するときに来ています。私は、社会が民進党に期待していることを感じています。我々は民主進歩党の党員であり、民進党が再度成功していくことを望んでいます。よって、私はここで皆さんに説明したいことは、私たちは今後3つの重大な任務があり、それらを完成させなければならないということです。

先ず、国家をこの泥沼の状態から抜け出させるため、年末の七つの地方自治選挙が、我々の最も重要な任務となります。我々は「2014選挙対策委員会」を成立させ、全党全力を挙げ、最大限の動員をはかってこの選挙戦に勝利しなければいけません。我々の基層組織を強化することも、この委員会の重要な任務の一つです。

選挙に勝つことは、議席数が増えて多数になるということだけではありません。選挙戦を戦っていくと同時に、民進党の全国的な社会基盤を作ることでもあります。より多くの支持者の皆さんに、この民進党の改革と発展に参与してもらうということです。

同時に、我々は党の基層組織を発展させ、将来を積極的に見据え、地方を管理する幹部チームを拡大しいていきます。我々は基層幹部による投票の監督と票の買収防止能力を強化させ、選挙を公平にし、台湾の草の根民主の品質の向上に寄与していきます。


第二に、民進党の将来の政策はより一層民意を反映させ、台湾の将来の発展のニーズに適合させていかねばなりません。

社会との対話を更に進めるため、国家改革のコンセンサスを集めていきます。我々は新境界シンクタンクを改革し、これを党と社会の間の対話のプラットフォームと位置づけます。

我々は各民間のシンクタンクとの協力を開始し、我々の各公共政策の議題の研究を強化します。

我々は各公民団体と全面的な対話を始めます。各種改革の提案を有力な公共政策へ変えていきます。

同時に、このプラットフォームは積極的に各産業とつながり、システム立った対話を通じて、我々は財政経済、産業に関する政策上の力を付けていかなければなりません。

国際及び両岸事務の方面では、新境界シンクタンクに一層の交流任務が付与され、民進党のこれらの議題における政策能力を強化させていきます。

民進党は政権復帰に向かう政党として、更に強い政策力を持たねばなりません。この力は、我々の政策の専門性を強化させるだけでなく、台湾の人々の公共参加に革命的な変化をもたらすものです。こうすることで、台湾の民主化を一層深めていくことが出来るのです。

三つ目の任務は、政権復帰に備えた人材養成です。我々がやることは、党の事務の幹部の「若返り」「開放性」にとどまるものではありません。人事配置はスタートに過ぎません。将来、我々は党内の比較的若い世代に、政策決定と執行面において、一層大きな責任を担ってもらい、将来の政権復帰に向けた準備をしてもらいます。

我々は強い基層幹部チームと専門幕僚チームを作っていき、これらの組織を成長させて、様々な議題において積極的に社会の期待に応えていきます。民進党の世代交代は、今がスタートなのです。我々は、これが人々の期待する民主進歩党の姿であろうと思います。

過去2年間、私は多くの地方を回り、厳しい困難な状況にあっても希望を抱いて台湾を変えようと志している人たちと出会いました。原住民の部落で生徒の父母の仕事を探す手伝いをしている校長先生や、僻地の子供たちのために図書室を作るボランティアをしている若者にも出会いました。堅い信念を持ち、将来に希望を抱いているがゆえ、最後には彼らは目標を達成できるのです。これらの人々は、信念を持ち続け、希望を抱き、全力を尽くすことが大事であり、成功というものは一つ一つの積み重ねから生まれる、という事を教えてくれました。


皆さん、台湾は変わらなければいけません。台湾を変えるために、民進党を変えることから始めましょう。皆さん、一緒に行動を起こし、ともに努力していきましょう。ありがとうございました。




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