2015年11月4日水曜日

蔡主席:馬総統に厳粛に物申す 台湾の将来を選挙のために利用してはいけない


民主進歩党主席で総統候補者の蔡英文は4日、中央常務委員会の前に馬習会についての談話を発表した。全文は以下の通り。

昨晩突然伝わってきた馬習会談のニュースは、国民の皆さんもきっと私と同じように、非常に唐突に感じて驚いたことと思います。両岸のリーダーが面会するというのは国家の大事であり、台湾の尊厳と国家の利益に関わることを、このような混乱の状態で国民に知らせたということは、台湾の民主政治に傷をつけることです。

私が先ず強調したいのは、「対等、尊厳」、「公開透明」、「政治に関与しない前提」の原則を守れば、我々は両岸関係の正常な交流を見ていきたいと考えています。台湾海峡の平和に役立ち、対話を促進し、双方に利益あるやり方であれば、我々は常に建設的にとらえています。

言い変えれば、もし今回の馬習会談が、透明性のある話し合いで、話し合いの内容や互いに承諾した条件が、国民を納得させることができ、民意と国会の監督を受けて、正真正銘に「対等・尊厳」、「公開透明」、「政治に関与しない前提」という3つの原則を守れるならば、私は国民の疑惑は低くなると考えています。

しかし、昨晩から今日まで、既に多くの疑問の声が噴出しています。これらの人々の声を、馬総統はしっかり受け止めなければいけません。というのもこの数年、両岸政策についての、政府に対する国民の信頼は失われています。決してもう一度密室で事が決められるということを望んではいません。

私はまた、馬総統は間もなく任期を終える総統だということを、指摘しなければいけません。このような時期に個人の政治的評価のために、台湾の将来に制限をかけたり、自分で責任が取れないことを約束したりするようなことは、国民は絶対に許しません。

そして、現在台湾の選挙の微妙な時期に、この時間を選んで馬習会談を行うということが、選挙に影響を与えようという意図があるかどうか、社会の疑問に答えなければならなりません。もし国民党が、毎回の総統選挙の前に両岸問題を政治利用するならば、長期的な両岸関係にとってはマイナスの影響しかなく、決して台湾人の理解を得られるものではないのです。

両岸関係は政党利益への配慮から抜け出すべきであり、台湾の将来を選挙のために一時的に利用してはいけない、と私は馬総統に対し厳粛に物申します。我々は国民と同様に、両岸関係が平和的に安定していく事を期待しています。だからこそ、「対等・尊厳」「公開透明」「政治に関与しない前提」ということは、厳守されなければならない原則なのです。これが犠牲になることは決してあってはいけません。


我々は皆さんとともにあります。引き続き監督を続けていきましょう。皆さんありがとうございます。

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