2016年5月8日日曜日

民主進歩党 台湾のWHA(世界保健総会)参加に対する立場の声明


世界保健機関(WHO)が台湾にWHAへの招待状を出した件について、民主進歩党の四つの主張は以下の通りである。

一.世界保健機関憲章では、健康は基本的人権であり、普遍的な価値であり、人種、宗教、政治的信念又は経済的もしくは社会的条件の差別なく、万人の有する基本的権利の一つである。台湾は上記の普遍的な人権価値を基に世界保健機関に参加し、様々な貢献を行っていく。台湾人の健康と国際社会に参加する権利は、どのような政治的な枠組みによっても決して制限を受けてはならない。

二.よって、WHOが送って来た、2758号決議文に基づいた「一つの中国の原則」を前提にすることと、台湾のWHAへの参加について、我々はこの2つは無関係なことと考えている。

三.台湾は引き続きWHAと会議に参加するが、そのことがWHOの上述の立場を受け入れる事を意味しない。台湾が世界保健機関に参加することは、全国民の健康の権利だけでなく、台湾が世界衛生と感染症予防体系に必要なメンバーでもあるということだ。我々は、長年国際的な医療や感染症の予防に対して貢献を深めてきたのであり、グローバルな感染症予防体系の抜け穴になるわけにはいかない。これは台湾の国際社会に対する責任である。よって、我々は今回の衛生大会には欠席せず、次期衛生福祉部長の林奏延とチームを参加させる。

四、WHOの招待状に「一中原則」を結び付けるやり方は、我々は不必要なものと考える。政府に引き続き交渉を要求する。WHOへの返事については、我々は衛生福祉部に対し、我々の立場と合致した返事を書くように要求する。

昨今のメディアや関係者の話についてだが、WHO秘書長が2758決議文に基づいた「一中原則」は、馬総統が主張する「一中原則」及び北京当局が主張する「一中原則」とは、意義は違うものだ。しかし、意義がどこにあろうとも、台湾の国際参加はどのような政治的枠組みにも無理に押し付けられるものではない。

この他、メディアの報道で、政府の高層部や関係者が言うところの「WHAに参加することは一中原則をうけいれることだ」という言い方は、台湾の国際参加に強制的な政治枠組みを加えることで、自ら制限をかけることになり、わざと間違った事を言っている。台湾の人々は絶対受け入れられず、我々は厳しく反論と批判を行う、と述べた。


そのほか、国務院台湾事務弁公室スポークスマンが、我々がWHAに参加することは「一つの中国の原則下でのアレンジによるものだ」と言っていることについて、我々はこれは台湾が世界保健機関に参加する政治的な干渉であると考えており、決して受け入れることはできないし、厳重に抗議するものである、と述べた。

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