2016年8月31日水曜日

蔡英文主席の年金改革に対する談話プレスリリース


民主進歩党の蔡英文主席は31日、中央常務委員会で年金改革について談話を発表した。全文は以下の通り。

皆さん、こんにちは。
昨日、台南の李全教市議長の当選無効の判決が決定しました。1年半の審理を経て、我々はついにこの日にたどり着きました。

去年を思い返せば、頼市長が議会へ入ることを拒んだことは、一部の人から批判を受けました。しかし市長は正しい道を選ぶことにこだわり、誹謗批判にも動じず、民主の理念を堅持し、汚職に対抗する勇気を持ち、決して屈服しませんでした。

この期間、我々は頼市長を応援し、民進党は汚職政治を終わらせる改革案を提案しただけでなく、地方制度法の修正を通じて、正副議長の選挙を記名投票とするという決議を採決しました。

我々の執政後、すぐに改革を行うという主張は、立法院の支持の下で、地方制度法の修正案がすぐに議会で採決されました。台湾の地方政治は、制度面から汚職政治を排除し、ついに政権交代によって具体的な進展を得たのです。

正義が実現するのは時間がかかるのかもしれませんが、最後には実現するものです。夜明けを待つ間に、信念に動揺が起きてしまうことは免れず、支持者の心にも疑問がわいてきます。しかし、頼市長はこれまで自分の理念を一度も疑ったことがありません。こうして待ち望んでいる間、ついによい結果が出たのです。これは台湾の民主主義が進化する重要な一歩であると信じています。

頼市長は今日治安会議報告と道路安全会議報告があり、台南に自ら残っています。これが、我々が良く知る頼市長です。台南市の建設と発展のため、彼は歩みを止めないのです。改革が成功したあとでも、まだ多くの改革が彼を待っています。

改革は強い意志が必要ですが、同時に辛抱強く待たねばなりません。この100日間あまり、新政府は困難に直面し、仲間と支持者に焦りも感じさせてきたことでしょう。 各々の気持ちを、私ははっきり理解しています。国家が困難に直面しているときには、一歩一歩解決していくことが必要です。私は皆さんが、我々が改革を堅持していき、民主的で法治のやり方で改革していくということを信じて欲しいと思います。

今朝、年金改革会議招集の副総統が手紙を公開しました。人々がともに困難な時期を乗り越え、改革を支持することを希望しています。年金改革は、私たちの世代が避けては通れない責任です。一人ひとりの退職後の生活が保障されなければいけません。年金制度の破産の危機にはしっかりと対応しなければいけません。現在が改革の時です。私が話した通り、現在やらなければ、我々はすぐに後悔をするでしょう。

私は、改革の過程では、衝撃も避けられないことを理解しています。例えば、軍、公務員、教員は国家社会のために努力してきましたが、改革の過程で常に批判を受けてきました。このような辛さやプレッシャーを、私は理解することができます。

しかし私が再度強調したいことは、年金改革の目標は、特定の職業や個人に向けられたものではないということです。年金問題は、財務であれ、職業別の差であれ、長期的に積み重なった歴史の負の荷物であり、どの職業に罪があるなどという話ではないのです。

年金改革の重要な意義は、我々一人一人の次の世代を保障し、どの世代の台湾人も安定した退職後の生活をおくれることを保障するということです。我々の世代の犠牲は、次の世代をよくするためのものです。もし我々が改革しなければ、次の世代に向ける顔がありません。

ある人は、民進党は既に政権の座についたのだから、命令すればすぐに一つの法案が決定でき、国会多数の優勢でもって推進していけばよい、といいます。しかし、それは私たちのやり方ではありません。我々はコミュニケーションをとり、コンセンサスをとっていきます。進めていくスピードは遅いかもしれませんが、我々の目的は、あらゆる人が団結して、一緒に改革を進めていくことだからです。

皆さんが関心を持っている兆豐金融のマネーロンダリング疑惑、中央政府が株を持っている銀行のマネーロンダリング疑惑が、人々の金融監理に対する不信感を招いただけでなく、国家の名誉も傷つけました。この件について、司法部門は既に調査を始めています。行政部門もことの全貌を明らかにしようとし始めました。我々の態度は、昨日林院長が言ったように、責任の所属をはっきりさせ、調査を徹底的にすることです。我々は人々にちゃんとした説明を約束します。

この事件は長年の積み重ねがあっての結果です。我々は必ず金融監理を見直し、改革を推進し、このような出鱈目やありえない事態が発生しないようにします。これは新しい政府の決心であり、人々の政権交代への最も基本的な期待でもあると考えています。

改革を堅持すれば、いつか努力が実るでしょう。改革の道筋は決して平坦ではありませんし、近道もありません。時に非常に遠い道のりに思えるものです。しかし方向さえあれば、最後には目標に到達できます。私は皆さんに保障します。改革の過程では、ただ待つだけではいけないのです。改革の途中で、私は全ての支持者のみなさん、仲間に対し、一緒にしっかりと進んでいきましょう、と呼びかけます。


皆さんにお伝えした通り、我々は民主進歩党です。我々は、民主主義を信じ、人々を信じ、台湾を信じています。これら3つを信じることは、我々の揺るぎない信念であり、我々が改革を進める上でのバックボーンとなるものです。私は皆さんに、このことを覚えていてほしいと思います。一緒に頑張りましょう。ありがとうございます。

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