2011年11月14日月曜日

国民党による「蔡主席はエセ客家人」暴言、客家人が客家語を話せないのは誰のせい?


このほど国民党名誉主席の呉伯雄氏(客家人)が、蔡英文主席を「客家語を話せないエセ客家人」だと暴言をはいたことに関して、蔡主席は次のような批判を行った。

確かに私自身はあまり客家語を話せない。しかし、私自身は客家人の血統を持っていることに誇りをもっており、客家人が客家語をあまり話せない「客家妹仔(客家女性)」を支持してくれていることに感謝している。
国民党は私が客家語を話せないことをもって「エセ客家人」呼ばわりし、客家人が私を支持しないよう呼びかけているが、こうしたやり方を認めることはできない。
実際、多くの客家人の若者を知っているが、彼らは母語の客家語ができないのが多数だ。逆に国民党に聞きたい。彼らも「エセ客家人」なのかと。
こうなったのも過去数十年にわたって国民党の横暴かつ誤った言語政策によって台湾土着の母語は圧迫を受けた結果だ。そうして、原住民、ホーロー、客家の子供たちは自らの母語を禁じられ、それによって台湾がもともと持っていた多元かつ豊富な言語と文化が若者世代で徐々に失われる現実をもたらしたのである。にもかからず国民党は過去数十年におよぶ誤った言語政策を謝罪したことはない。そして現在の失政を隠蔽するために、族群カードを利用している。「客家人」の真贋論争は、これまで国民党が使ってきた族群分裂の手段であり、きわめて破廉恥なものである。
しかも先日、馬総統は外省人出身のために原罪をもっていると話したことがある。にもかかわらず国民党は客家人を分裂させる族群問題の煽動という愚挙に出た。
先週の選挙活動では客家集落を訪ねたが、大雨にもかかわらず多くの客家人が手を握り、「客家妹仔,加油(ハッカー・モイエー、カーユー、客家の女性、がんばって)!」と励ましてくれた。
これに私は感動し、将来に対する責任の重さを改めて痛感した。
私自身は客家語があまり話せない客家人だが、「客家妹仔」が台湾の総統になることができれば、私は最大限の努力を払ってすべての客家、ホーロー、原住民、新住民(外省人)が将来すべて祖母の言葉を話せるようになるようにしたい。すべての母語はわれわれの尊ぶべき文化資産であり、すべての族群は台湾という大きな家族に不可欠な彩を提供するからである。

さらに蔡主席はメディアの質問に答えて次のように指摘した。
私だけが客家語があまり話せない客家人なのではない。現在の台湾には客家語があまり話せない客家人が多くいるはずだ。客家人かどうかは客家文化と客家精神へのアイデンティティであって、言語の問題を言うのであれば、国民党の長期にわたる「国語」強制政策こそが台湾の母語の学習と使用の空間を圧迫した元凶というべきだ。現在多くの台湾人が自らの母語をあまり話せなくなっているのは国民党によるものである。
私自身が客家語をあまり話せないことは申し訳ない。しかし努力しているところだ。
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